(1)訪問調査
自治体の職員やケアマネジャーなどの認定調査員が本人の自宅を訪問し、心身の状態や日常生活の様子、住環境、家族の状況などについて聞き取り調査を行います。基本調査項目は以下の6つです。
1.身体機能・起居動作
・腕や足などに麻痺があるか
・寝返りができるか
・寝た状態から上半身を起こせるか
・座ったままや立ったままの姿勢を保てるか
・歩行できるか など
2.生活機能
・乗り移りや移動ができるか
・食べ物を飲み込めるか
・排尿や排便ができるか
・歯磨き、洗顔ができるか
・着替えができるか など
3.認知機能
・コミュニケーションがとれるか
・生年月日や年齢、自分の名前を言えるか
・季節を理解しているか
・今いる場所を理解しているか
・徘徊することはあるか など
4.精神・行動障害
・物を盗られたなどと被害的になることがあるか
・泣いたり笑ったり感情が不安定になることがあるか
・昼夜逆転しているか
・大声を出したり、物を壊したりすることがあるか
・いろいろなものを集めたり、無断で持ってきたりすることがあるか など
5.社会生活への適応
・薬の内服ができるか
・金銭の管理ができるか
・意思決定ができるか
・集団行動に適応できるか
・買い物ができるか など
6.過去14日間に受けた特別な医療について
・点滴の管理
・透析
・人工肛門の処置
・経管栄養
・カテーテル など
上記のような質問が約74項目あります。質問される内容以外にも本人や家族が気になっていることがあればきちんと調査員に伝えることが大切です。なぜなら、そういった内容は、特記事項として記入してもらえるため、要介護レベルを判定する上で重要な材料となります。これまでと違った様子が見られるようになった場合や、介護生活を送る上での困り事や心配事があればメモをとっておき、調査当日に忘れないように伝えましょう。家族からのヒアリングも調査員にとって参考となるため、調査当日は家族も同席して本人の普段の様子を正確に伝えるようにしましょう。
―介護認定調査について、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。―
▶ 「介護認定調査とは?当日に心がけるべきこと」
▶ 認定調査票(概況調査)