入浴介助の手順と注意点を詳しく解説

入浴の前にチェックすること、準備するもの、身体を洗う順番など
入浴介助の手順と注意点を詳しく解説します。

2020年11月18日

入浴を行う目的を知ろう

【1.感染症を予防する】

介助対象者の入浴には、身体を清潔に保ち感染症を予防するという目的があります。皮膚に汚れや細菌が付いたままの状態が続くと、褥瘡(床ずれ)や感染症を引き起こす恐れがあるため、身体を清潔に保つことはとても重要になります。入浴することは全身の状態をチェックする機会にもなり、傷や内出血などの早期発見にもつながります。

【2.心身機能を高めてリラックスする】

入浴し体を温めることで血液循環が促進され、新陳代謝が高まります。
筋肉の緊張をほぐし、関節痛などの痛みを和らげることもあります。
また、副交感神経が刺激されるとリラックス状態となり、睡眠の質が上がるなどの効果も期待できます。入浴は身体を清潔にするだけでなく、気分良く日常生活を送るためにも必要なものです。

入浴介助前にチェックすること

介助対象者の体調チェック

入浴する前に必ず介助対象者の体調チェックを行いましょう。体調が悪いときに無理をして入浴すると、容態が急変するなどさらに悪化してしまう場合があります。事前にきちんと健康状態を確認しておくことが大切です。以下の例を参考に入浴前の体調をしっかりとチェックしましょう。

【入浴前の体調チェック】
□ 血圧は高すぎませんか?
□ 発熱していませんか?
□ 脈拍数に異常はありませんか?
□ 呼吸数に異常はありませんか?
□ 普段の表情と変わりはありませんか?
□ 食欲はありますか?
□ その他、何か気になることはありませんか?

体調をチェックして異常が見られる場合は、入浴は避け温かいタオルで全身を拭くなど別の方法を考えましょう。

介助対象者の体の状態をチェック

入浴は、介助対象者の全身に異常がないかをチェックできる機会でもあります。皮膚の乾燥や傷、湿疹などがないか、全身を観察しましょう。寝たきりや座ったままの状態が長い人は、骨の突出した部分などに褥瘡(床ずれ)ができやすいので、皮膚に赤みや腫れがないかをしっかりと確認しましょう。

床ずれについて詳しくはこちら

入浴介助に準備するもの

入浴介助を始める前に、必要なものを全て揃えましょう。準備し忘れたものを途中で取りに行くことになれば、ひとりで裸のまま待たせることになってしまいます。浴室は滑りやすく転倒などのリスクもあるため、ひとりにするのは危険です。スムーズに介助を行えるように事前にしっかり準備をしましょう。

【入浴介助の前に準備するもの】
□ タオル(大きくて吸収性の高いもの)
□ 着替え(必要に応じてオムツや尿取りパッドも)
□ ボディソープまたは石鹸
□ スポンジやボディタオル
□ 入浴補助用具(シャワーチェアや転倒防止マットなど)
□ 保湿剤や処方されている軟膏、爪切りなど
□ エプロン(防水・撥水素材のもの)
□ ゴム製の滑りにくい靴
□ 手袋

・刺激に弱くデリケートな高齢者の肌にはスポンジやボディタオルは肌触りがよく柔らかい素材のものを選びましょう。
・ボディソープの方がせっけんよりも短時間で泡立てやすいのでおすすめです。
・タオルは、サイズが大きく吸収性の高いものを準備しておいて体を拭く時間を短縮しましょう。
・着替えは脱衣所に置いておき、オムツや尿取りパッドを使用している場合は忘れずに準備しましょう。
・保湿剤や皮膚科で処方されている軟膏などは、入浴後の清潔な肌に塗るようにしましょう。
・入浴後は爪が柔らかくなっていて切りやすいので、必要に応じて爪切りを準備しておきましょう。
・介護者は、体が濡れないように水を弾く素材のエプロンや手袋を着用し、滑りにくい靴を履いて介助を行いましょう。

入浴介助の手順と注意点

入浴介助の手順と注意点をしっかりと理解し、安全でスムーズな入浴を目指しましょう。
入浴前

<入浴前の手順>

1.体調をチェックします。
2.浴室と脱衣所を温めておきます。
3.浴槽にお湯をはり、必要なものを準備します。
4.トイレを済ませ、脱衣所に移動します。

<入浴前の注意点>

●空腹時や食事の直後は避ける
空腹時の入浴は、水分不足や血糖値の低下を引き起こし、めまいや貧血などの体調不良の恐れがあります。また、食事後すぐの入浴は消化不良の原因となるため、入浴するタイミングに注意しましょう。

●ヒートショック対策をする
急な温度の変化で血圧が大きく変動し、ショック症状を起こすヒートショックを引き起こす危険性が高まることから、入浴前に浴室や脱衣所を温めておくことが大切です。特に冬場はヒートショックを起こしやすいので、脱衣所への小さめの暖房器具の設置や、浴室暖房の活用などの対策を行いましょう。

入浴中

<入浴中の手順>

1.床や椅子など、肌が触れるところにお湯をかけて温めます。
2.足元に注意して椅子に座ってもらいます。手すりがあればつかまってもらいましょう。
3.介護者がお湯の温度を確認し、声をかけてから本人にも確認してもらいましょう。
4.適温であることが確認できたら、声かけをしながら足元からゆっくりお湯をかけていきます。
5.髪→顔→上半身→下半身の順にやさしく丁寧に洗い、流し残しがないようにしっかりとすすぎます。
6.全身を洗い終えたら、手すりにつかまってもらうか体を支え、ゆっくりと浴槽に入ってもらいます。のぼせないよう、お湯に浸かるのは5分程度にしておきましょう。
7.足元に気をつけながら、ゆっくりと浴槽を出ましょう。

<入浴中の注意点>

●足元からお湯をかける
できるだけ体に負担をかけないように、心臓から遠い足元からお湯をかけます。お湯をかける前には必ず声をかけましょう。シャワーの温度は、38〜40度くらいを目安として設定するとよいでしょう。

●入浴時間は短めにする
長時間の入浴は、のぼせやめまいの原因となります。熱中症や脱水症状を引き起こす恐れもあるため、お湯に浸かる時間は5分程度にしておきましょう。

入浴後

<入浴後の手順>

1.濡れた体や頭をタオルでしっかりと拭き取ります。転倒防止のため、足の裏まで丁寧に拭き取りましょう。
2.椅子に腰かけてもらい、無理のないようにゆっくりと着替えを行います。必要に応じて、保湿剤や軟膏を塗りましょう。
3.しっかりと水分補給をしてもらいます。
4.入浴前と同じように体調をチェックしましょう。

<入浴後の注意点>

●足の裏をしっかり拭く
足の裏が濡れていると滑りやすく、転倒する恐れがありますので入浴後はまず足の裏を拭きましょう。

●水分補給を忘れずに
入浴すると汗をかき体の水分が奪われて脱水症状を引き起こす場合があります。着替えが済んだらしっかりと水分をとってもらうようにしましょう。

身体を洗う順番を確認しよう

洗う順番は、髪→顔→上半身→下半身が一般的ですが、絶対にこの順番でなければならないというわけではありません。本人が触れられたくない箇所や先に洗ってほしい部分があれば、できる限り本人の希望に沿った順番で洗うようにしましょう。

身体を洗う順番

1.足元からお湯をかける

体にできるだけ負担をかけないよう、心臓から遠い足元からお湯をかけていきます。体が温まってから髪や体を洗いましょう。

2.髪を洗う

耳に水が入らないように注意しながら頭全体の予洗いをします。洗いやすいように本人に耳をふさいでもらうか、シャンプーハットなどを使いましょう。自分で耳をふさげない場合は、介護者が片方ずつ耳をふさぎ、左右に分けてお湯をかけます。予洗いができたら、シャンプーを手のひらで泡立て、指の腹を使ってやさしく洗います。洗い終えたら、シャンプーの流し残しがないようにしっかりとすすぎましょう。

3.上半身を洗う

最初に顔と首から洗い、続いて手先から腕、上半身全体を洗います。スポンジやボディタオルにボディソープをつけ、やさしく丁寧に洗いましょう。自分で洗えるところは、本人に洗ってもらうようにします。脇や肘の内側、乳房の下などは汗をかきやすく汚れが溜まりやすいので、洗い残しのないようにしましょう。

4.下半身を洗う

足先から洗い始め、ふくらはぎ、太もも、おしりの順に洗っていきます。その後、陰部、肛門の順に洗います。陰部はできる限り本人に洗ってもらい、後ろ側など自力で洗うのが難しい部分は必要に応じて手伝いましょう。膝の内側や股、陰部などの汗をかきやすい部分は、洗い残しがないよう注意しましょう。

入浴介助をサポートしてくれる
機器を紹介

高齢者にとっての入浴は体の清潔を保つ以外にも多くのメリットがありますが、同時に危険もあります。危険を回避し介護者の負担を軽減するためにも適切な商品を選びましょう。

フランスベッドがおすすめする入浴介助用品

【滑り止めマット】

洗い場は滑りやすいため滑り止めマットを敷くと安心です。

▶ 滑り止めマットの一覧はこちら

【シャワーチェア】

安定して座れるものを使用し膝や腰に負担がかからないようにしましょう。
シャワーチェアには、背もたれ付きや肘付きタイプもあります。使用者や洗い場の広さに合わせて選びましょう。

▶ 介護用シャワーチェアの一覧はこちら

【浴槽台】

浴槽が深い場合は、足が届くように浴槽台があると便利です。
洗い場において踏み台としても、浴槽に入れて椅子としても使えます。
浴槽台があると半身浴にも便利です。

▶ 浴槽台の一覧はこちら

【シャワーキャリー】

キャスターは主に居室や脱衣場から洗い場への移動を行い、そのままシャワー浴ができます。
後方が大きく開いていてトイレ便器に合わせられるものは、トイレチェアとしても兼用できるものもあります。

▶ 介護用シャワーキャリーの一覧はこちら

【入浴介助ベルト】

入浴の際の起立時や、移乗の介助負担を軽減させるベルトです。
ベルトを装着することで安全に介助することができます。

▶ 入浴介助ベルトの一覧はこちら

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