この記事の監修者
-
-
合同会社小森塾
代表 小森敏雄フリーランス介護講師
資格取得講座 運営兼校長
介護福祉士
准看護師
認知症ケア専門士
介護認定調査とは何か?具体的にどのような内容の調査なのか、調査は誰が行うのか、事前に何を準備しておいたらよいのか、など正確に判定されるためのコツを解説します。
2026年3月21日

要介護認定調査(以下、介護認定調査)とは、要介護認定申請後に行われる聞き取り調査のことです。市区町村の認定調査員が自宅や施設等を訪問して本人や家族に聞き取りを行い要介護者の心身の状態を確認します。74項目の基本調査と特記事項からなる調査の後、コンピュータによる一次判定、介護認定審査会による二次判定を経て介護認定調査の結果が通知されます。
―要介護認定について、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「要介護認定とは?基準と8つの区分、申請の流れを解説【早わかり表付き】」
要介護認定を受けるまでは以下のような流れになっています
市区町村の介護保険担当窓口で、要介護認定の申請を行います。
本人以外が代行することも可能。
•必要なもの:申請書・介護保険の被保険者証・マイナンバーカードまたは身元確認書類
申請後は、聞き取りによる74項目の介護認定調査が行われます。本人の状態を正確に把握するための調査ですので、通常は自宅や介護施設、入院中の病院など本人が普段生活している場所で行われます。調査にかかる時間は普通30~60分程度ですが、認知症の症状がある方や医療的なケアを受けている方は長めになることもあります。調査は認定調査員と呼ばれ、介護や医療の専門知識を持つ自治体の職員や自治体から委託を受けた事業所のケアマネジャーが行います。介護認定調査と並行して自治体は、かかりつけ医に主治医意見書の作成を依頼します。かかりつけ医がいない場合でも、自治体の窓口や地域包括支援センターへ事前に相談しておくと、医療機関の指定医を紹介してくれるので心配はいりません。
聞き取り調査の内容をもとにコンピュータで一次判定を行います。その後、二次判定では、介護認定調査会が開かれます。自治体が任命した医療・保健・福祉に関する専門的な知識を持つメンバーを集め開催される介護認定審査会では、生活機能と医学的な状態の両面から判断し、一次判定の結果と主治医意見書を参考に要介護レベルが決定します。

非該当、要支援1~2、要介護1~5までのいずれかに認定され、結果が通知されます。結果の通知は、申請から約30日を要します。
介護認定調査には認定の有効期間があり、その期間ごとに調査が行われます。新規申請の場合は原則6か月、更新認定の場合は自治体や審査会の判断によって有効期間が何年ごとなど異なるので、必ず有効期間が切れる前に更新申請を行いましょう。
―要介護認定について、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「介護保険制度とは?仕組みやサービス内容など基礎をわかりやすく解説」

介護認定調査ではどのようなことを調査するのかというと、概況調査と基本調査があります。
概況調査は、生活するうえでの困難な面や医療的ケアの必要性、家族の介護負担状況など生活全体を把握するために必要な調査です。
基本調査は介助がどれくらい必要なのかを確認する5項目、「身体機能・起居動作」「生活機能」「認知機能」「精神・行動障害」「社会生活への適応」に分けられ、その総数は74項目です。基本調査の内容を項目ごとに見ていきましょう。
・麻痺の有り無し、関節の動きの制限
・寝返りや起き上がりが可否
・立位、座位を保てるかの可否
・視力、聴力 など
・移乗や移動の動き
・食事の状況について
・排泄、排便ができるか
・歯磨き、洗顔、整髪
・衣類の着脱
・外出の頻度 など
・意思の伝達
・生年月日、年齢、名前を言えるか
・居場所の理解
・今日の日付など短期記憶
・徘徊の有無 など
・ひどい物忘れ
・情緒不安定
・被害妄想や作り話をする
・昼夜逆転
・同じ話ばかりする
・突然大声を出す
・物を破壊する など
・薬の服薬
・金銭管理
・集団行動の可否
・買い物
・簡単な調理 など

上記の5項目に加え、以下の内容についての聞き取り調査も行われます。
・過去14日間に受けた医療(点滴や透析など)
・住まいの環境や家族の状況
・現在受けているサービスや施設の利用状況
介護認定調査で正確な判定を受けるために事前に準備をしておいた方が良いことがいくつかあります。実際の状況が正確に反映された判定につながるために本人や家族がやっておくと良い事前準備のコツを3点ほどご紹介します。
日常の介護内容をしっかりと整理しておきましょう。
食事・入浴・排泄・移動など日常でどのような介助をしているのか、さらには転倒、失禁、徘徊、昼夜逆転の頻度なども含め、事前にメモをしておくことで介護認定調査の時間内で伝えることができます。普段の様子と調査当日の様子が異なることもしばしばありますので、「調子がよい日はできるけれど、悪い日はこの場面で介助が必要」などと具体的に説明できるようにしておきましょう。
服薬情報の準備をしておくことも大切です。服用している薬がある場合は、お薬手帳の準備をしておき、現在飲んでいる薬の名前、目的、服用する時間帯、服用頻度、量などの情報もメモをとって整理しておきましょう。自分で管理・服薬できているのかも評価基準となります。スケジュールどおりに飲めているのか、時々忘れるため見守りが必要なのか、管理しているのは家族なのかなど正確に伝えられるようにしておきましょう。
本人の過去の病気やケガについても確認しておきましょう。主治医意見書には必ずしもすべての病歴が書かれているわけではないため、本人や家族が詳しく説明できると安心です。ケガや病気の名称、いつ頃あったのか、どこで治療したのかなど細かくまとめておきましょう。また、過去の病気やケガが日常生活の動作に影響している場合、主治医意見書にも反映される可能性があるので、かかりつけ医にまで事前に確認をとりましょう。
介護認定調査当日は、本人だけではなく家族も立ち会いましょう。認知症を有されている方は、調査員の質問に対して、普段できていないことを本人が「できる」と言ってしまう場合があるため、家族が立ち会うことで日頃の様子を正確に伝えましょう。
調査員の質問に対して控えめに答えたり、過剰な回答をしてしまうと適切な要介護認定を受けられません。再調査になる可能性もあるので、実状をありのまま伝えるように気をつけましょう。
質問内容以外でも、本人や家族が気になっていることを調査員に伝えれば、特記事項として記入してもらえます。特記事項は、要介護レベルを審査する際の判断材料になります。適切な要介護認定を受けるために、心配事や困り事は遠慮なく伝えましょう。どのような場面で困ったかなど、普段の様子をメモに残しておくと伝え忘れを防げ、調査員も状況を把握しやすくなります。日常生活の様子を具体的に、正確に伝えられるように気をつけましょう。
要介護認定の結果に対して、本人や家族が納得いかない場合や疑問が残るときは、正当な手続きをとれば再検討も可能です。適切な対応方法として、以下の2つをご紹介します。
結果に納得いかない場合は、介護認定審査会に「不服申し立て(審査請求)」をすることができます。
ただし不服申し立ては、認定結果を受け取った日の翌日から原則60日以内となっています。自治体によっては3か月以内の場合もあるので期限は確認しておきましょう。いずれにしても不服がある場合は、通知を受け取ったら早めに申し立てしましょう。ただし、審査請求をしたからといって必ず要介護度が変わるとは限りません。
自治体の窓口に「区分変更申請」をすることもできます。「区分申請」とは、判定結果に納得できない場合、新たに認定審査をやり直し、現在の状態を再評価してもらう手続きのことです。自治体によっては「再認定申請」など名称が異なることもあります。
まずは、自治体の介護保険課や担当ケアマネジャー、地域包括支援センターに相談してみるとよいでしょう。説明を受けて納得することもあるため、なぜその判定になったのか、調査内容や主治医意見書の内容、判定基準などの詳しい説明を受けるのが良いでしょう。
介護認定調査で聞かれることは、まず普段の生活でどれだけ自分で動けるのか、自立度や介助の必要性について確認されます。その他にも簡単な指示の理解と実行ができるのか、物忘れや判断力の状態、気分や行動面の状態なども聞かれます。現在受診中の病気やその治療内容、過去の病気やケガ、服薬についても生活状況と合わせて質問されるでしょう。当日は落ち着いて正確に答えられるように、それぞれの内容の補足説明ができるメモを準備しておくと安心です。
介護認定調査で気をつけるポイントは、限られた調査時間の中で正確に答えるためには、どのような質問をされるのかを事前に把握しておくことです。日常生活のどこに困っているのか、どの程度の介助が必要なのか、誰が、いつ、どのように介助しているのかなど、具体的な状況を整理しておきましょう。事前に何も準備をしないでそのまま介護認定調査の日を迎えると、普段の困り事、悩み、不安などを伝え忘れてしまい、十分に反映されない可能性があります。
介護認定の調査項目は、「身体機能・起居動作」「日常生活の動作」「認知機能」「精神・行動の状態」「社会生活への適応」の5つの分野で、合計74項目ほどの基本調査があります。基本調査とは別に、家族状況や現在利用している介護サービスがあるのかどうか、日常生活の環境、本人の心身状態の特徴や介護者の負担状況などの概況調査も行われます。この基本調査と概況調査を含めた調査項目の結果をもとに、複数の側面から相互王的に判断して要介護度が決められます。
介護認定調査の流れは、申請から結果通知までは、原則30日以内です。まずは本人が住んでいる自治体の窓口や地域包括支援センターで、要介護認定の申請を行います。申請後は認定調査員が自宅や施設などを訪問し、介護認定調査を行います。この調査と並行して自治体がかかりつけ医に依頼をし、主治医意見書が作成されます。訪問調査の結果と主治医意見書をコンピュータに入力して一次判定が行われ、この判定をもとに介護認定審査会が最終判定を行い、判定結果が通知されるという流れが一般的です。
介護認定調査とは、対象者が要介護認定を受けるために、自治体の職員や委託された認定調査員が自宅や施設を訪問して聞き取りを行う調査です。調査の目的は本人の能力でなく、実状を正確に判断するためのものですので、困っていることや無理をしていることなどを細かく正直に伝える姿勢が大切です。伝え漏れなどを防ぐためにも、事前にチェックシートを作るとよいでしょう。1日の生活の流れで苦労していることや調査内容項目を書き出しておくと、当日も円滑に進めやすくなるはずです。
フランスベッドは、日本で初めて療養ベッドのレンタルを始めたパイオニアとして40年以上にわたり介護用品・福祉用具のレンタル事業で選ばれ続けてきました。
商品やサービスに関するご質問、
ご相談にお答えしています。
商品やサービスに関するご質問、
ご相談にお答えしています。
まずはお気軽に資料請求を。
無料カタログをご送付致します。