レクリエーションの効果
レクリエーションには次のような効果があるといわれています。
●心身機能の維持、向上に効果があります
どんな人でも加齢によって身体機能は低下していきます。
高齢や病気を理由に体を動かす機会が減ると筋肉や骨はもちろんですが体の中の臓器もうまく働かなくなっていき、心身ともに様々な機能が低下してしまいます。筋力や体力は一度衰えても軽い運動によって向上するといわれています。ですから適度に体を動かすレクリエーションは、心身機能の維持、向上に効果があります。
●脳の活性化に効果があります
レクリエーションにより物事を考えたり、手先を使うことで脳の活性化につながります。
脳トレ、手指を使う工作、軽い運動などのレクリエーションは脳の多くの機能を使うので、認知症の予防や症状の進行を遅らせるのに効果があるといわれています。
●コミュニケーションの機会を作る効果があります
レクリエーションを行うことで、他の人とのコミュニケーションの機会を作ります。
体を動かすことが減り体力が衰えると、外出が億劫になり他人とのコミュニケーションが減ってしまいます。コミュニケーションの減少は、認知症の症状を進行させる原因のひとつともいわれています。レクリエーションを通じて他の人とコミュニケーションをとることで、同じ時間を過ごす楽しさや活気ある雰囲気を分かち合うことができ気持ちも前向きになりやすくなります。また、コミュニケーションをとることは脳のたくさんの機能を使うため、脳の活性化にもつながるといわれています。
●QOL(生活の質)を高める効果があります
QOL(=Quality of Life)は生活の質と訳され、生きがいや楽しみを持ち、充実感のある自分らしい生活ができているかどうかということです。
レクリエーションは、このQOLを高める効果があるといわれています。
認知症の症状によってできないことが増え、不安や焦りを感じたり、自信を失くしたりするといったネガティブな感情を持っている人でも、レクリエーションに参加すると自分にもまだできることがあると自信を取り戻すことがあります。また、他の人と楽しい時間を過ごすことは、生きる喜びや生きがいにつながります。日常の中で新たな出会いや楽しみを生むなど、レクリエーションはQOLを高めるための大切な活動です。