物忘れの症状は、老化・認知症以外で起こるケースもある
物忘れの症状は、程度や種類に個人差が見られるのが一般的で老化や認知症が原因でない場合もありますので、注意が必要です。物忘れが初期症状として現れる病気には次のようなものがあります。初期症状から早期発見できるようチェックしておいてください。
・軽度認知障害
認知症の前段階状態です。主に物忘れの症状が出ますが、日常生活では全く問題ありません。比較的軽めの物忘れで、自覚できる程度です。早期発見さえすれば、認知症への移行スピードを遅くできるうえ、予防も可能です。 ・脳疾患
脳疾患の場合、脳の働きに障害が発生します。単なる物忘れとして放置すると病状が悪化する恐れがあります。できるだけ早めに病院で診察を受けましょう。
脳腫瘍 |
神経系に関わる位置に腫瘍ができた場合に物忘れが発症 |
くも膜下出血 |
前兆および術後に物忘れが発症しやすい |
水頭症 |
交通性水頭症の場合は物忘れの症状が出やすい |
・高次脳機能障害
病気やケガが原因で脳の知的機能に障害を負った状態。記憶障害、注意障害や失語が典型的な症状。そのうち8割において脳卒中が原因と言われています。新規のことが記憶できない、物の場所がわからないなどの物忘れ症状が見られます。
・自律神経失調症
疲労や精神的ストレス、更年期障害の症例として挙げられます。自律神経のバランスが崩れて、情緒不安定や頭痛、肩こり、めまい、物忘れなど、さまざまな症状が現れます。
・うつ病
気分障害の一種で、身体的/精神的ストレスにより脳がうまく機能しなくなった状態のこと。うつ病では、新しいことを覚える記憶力が低下しやすくなります。そのため、見聞きしたことが頭に入ってこなくなり忘れてしまいがちになります。認知症との大きな違いは気分の落ち込みが強い点です。