この記事の監修者
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フランスベッド
メディカル営業推進課
課長 佐藤啓太福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具プランナー、
社会福祉主事任用資格、知的障害者福祉司任用資格、児童指導員任用資格、
可搬型階段昇降機安全指導員、スリープアドバイザー
居宅サービスとは何か、種類ごとの内容と自己負担額、利用の流れやおすすめの介護用品・福祉用具についてご紹介します。
2023年2月23日
居宅サービスとは、自宅で生活を続けながら受けられる介護サービスのことです。介護保険が適用されるため利用できるのは要介護認定を受けている方に限ります。
ヘルパーや看護師などが自宅を訪問してくれるサービス、利用者が施設に通う、短期で宿泊できるサービスなど、様々なものがあります。
どのようなサービスが受けられるのか、どれくらいの費用がかかるのかについて、詳しくご紹介していきます。
介護サービスとは、要介護・要支援の認定を受けた方が、介護保険を利用して受けられるサービスです。介護保険によって、費用の1割(所得に応じて2〜3割)を自己負担すれば、サービスの利用ができます。介護保険が使える介護サービスには居宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスの3種類があります。施設に入っていても、そこが居宅であれば、居宅サービスとされます。
【施設サービス】
施設サービスは、施設に入居し、24時間体制で介護を受けられます。施設サービスには次の3タイプがあります。
(1)介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)・・・都道府県知事の指定を受けて介護サービスを提供する施設。
(2)介護老人保健施設(老健)・・・医療と福祉の両方のサービスが提供され、8割以上が認知症の方。
(3)介護療養型医療施設・・・療養病床を持つ病院/診療所のこと。
【地域密着型サービス】
地域密着型サービスとは、それぞれの自治体が提供する介護サービスです。その自治体に住民票があり、原則65歳以上で、要介護認定を受けている方が対象となります。居宅介護サービスとの大きな違いは、訪問介護や訪問看護、デイサービスやショートステイなど同一事業所からサービスが提供されるので、顔馴染みのスタッフがいるため安心感が得られることです。
(1)小規模多機能型居宅介護(2)認知症対応型通所介護(3)認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
(4)地域密着型通所介護(5)地域密着型特定施設入居者生活介護(6)地域密着型介護老人福祉施設
(7)夜間対応型訪問介護(8)定期巡回・随時対応型訪問介護看護(9)看護小規模多機能型居宅介護
―介護サービスについて、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「介護サービスとは?種類ごとの内容や利用の流れを解説」
居宅サービスを含む介護サービスは、介護保険が適用されるため、要介護認定を受けている方なら原則として費用の1割(所得に応じて2~3割)の自己負担額で利用することが可能です。
では具体的に自己負担額はどのように判定されるのでしょうか。
1割負担、2割負担、3割負担それぞれの場合の判定基準をみてみましょう。
(1)3割負担
【本人の合計所得金額】
220万円以上
【年金収入とその他の合計所得金額の合計額】
単身世帯:340万円以上
2人以上の世帯:463万円以上
(2)2割負担
【本人の合計所得金額】
220万円以上
【年金収入とその他の合計所得金額の合計額】
単身世帯:280万円以上340万円未満
2人以上の世帯:346万円以上463万円未満
または
【本人の合計所得金額】
160万円以上220万円未満
【年金収入とその他の合計所得金額の合計額】
単身世帯:280万円以上
2人以上の世帯:346万円以上
(3)1割負担
【本人の合計所得金額】
160万円以上220万円未満
【年金収入とその他の合計所得金額の合計額】
単身世帯:280万円未満
2人以上の世帯:346万円未満
または
【本人の合計所得金額】
160万円未満
合計所得金額とは、収入から各種控除や必要経費を差し引いた後、基礎控除や人的控除等をする前の所得金額のことを言います。また、その他の合計所得金額とは、合計所得金額から年金の雑所得を除いた金額のことです。単身世帯と複数人いる世帯では、年金収入とその他の合計所得金額の合計額の基準が異なります。ご自身で計算される場合は、このような違いにも注意しましょう。
要介護度によって、介護保険の支給限度額が決められています。支給限度額内でサービスを利用するのであれば、自己負担額は上記の割合になりますが、限度額を超えた分は全額自己負担となります。
―支給限度額ついて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「要支援と要介護の違いとは?認定基準と違いについて解説」
居宅サービスの種類は、訪問サービス・通所サービス・短期入所サービス・その他のサービスの4つに分けられます。それぞれ具体的なサービス内容と自己負担額の目安をご紹介します。
訪問サービスは、ホームヘルパーや看護師などに自宅を訪問してもらい、介護や看護を行うサービスのことを言います。
【訪問サービス】訪問介護
訪問介護は、ホームヘルパーが利用者の自宅を訪問して、食事や入浴、排泄などの身体介護や、買い物、料理、洗濯などの生活援助を行います。
訪問介護の自己負担額の目安
要介護1〜5の場合
身体介護 | 20分未満 | 167円 |
20分以上30分未満 | 250円 | |
30分以上1時間未満 | 396円 | |
1時間以上 | 579円 30分を増すごとに+84円 |
|
生活援助 | 20分以上45分未満 | 183円 |
45分以上 | 225円 |
※上記は1割負担の場合の目安であり、費用は地域・地域によって変動します。
【訪問サービス】訪問入浴介護
訪問入浴介護は、利用者の自宅に移動式浴槽を持参し、介護スタッフが入浴の介助を行う訪問サービスのことです。 身体状況などにより、自宅の浴槽では入浴が難しい方を対象としています。
訪問入浴介護の自己負担額の目安
要介護1〜5の場合
全身入浴 | 1回につき1,260円 |
※上記は1割負担の場合の目安であり、費用は地域・施設によって変動します。
【訪問サービス】訪問看護
訪問看護は、看護師などが利用者の自宅を訪問し、医師の指示に基づいて医療処置や医療機器の管理、療養上のアドバイスを行うことをいいます。
訪問看護の自己負担額の目安
訪問看護ステーション | 病院・診療所 | |
20分未満 | 313円 | 265円 |
30分未満 | 470円 | 398円 |
30分以上1時間未満 | 821円 | 573円 |
1時間以上1時間半未満 | 1,125円 | 842円 |
※上記は基本料金の目安であり、費用は地域・施設によって変動します。
【訪問サービス】訪問リハビリテーション
訪問リハビリテーションは、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門スタッフが利用者の自宅を訪問し、医師の指示に基づいてリハビリを行うことをいいます。寝返りや起き上がり、歩行など、日常生活を送る上で必要な機能訓練を行い、身体機能の維持・回復を目指します。
訪問リハビリテーションの自己負担額の目安
訪問リハビリテーション | 1回につき307円 |
※上記は1割負担の場合の目安であり、費用は地域・施設によって変動します。
【訪問サービス】居宅療養管理指導
居宅療養管理指導は、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士などが利用者の自宅を訪問し、療養上の健康管理や指導などを行うことです。
居宅療養管理指導の自己負担額の目安
医師(月2回まで) | 514円 |
歯科医師(月2回まで) | 516円 |
医療機関の薬剤師(月2回まで) | 565円 |
薬局の薬剤師(月4回まで) | 517円 |
管理栄養士(月2回まで) | 544円 |
歯科衛生士(月4回まで) | 361円 |
※上記は単一建物居住者1人に対して行う場合の1割負担の目安です。
※費用は地域・施設によって変動します。
通所サービスとは、自宅から施設に通い、食事や入浴などの介助やリハビリを受けられるサービスのことです。
【通所サービス】デイサービス(通所介護)
デイサービスは、デイサービスセンターなどの施設に日帰りで通い、食事や入浴、排泄などの介護を受けられるサービスです。生活機能訓練としてレクリエーションなども行われ、身体機能の維持・向上を目指します。
デイサービス(通所介護)の自己負担額の目安
通常規模型施設(7時間以上8時間未満の利用)の場合
要介護1 | 655円 |
要介護2 | 773円 |
要介護3 | 896円 |
要介護4 | 1,018円 |
要介護5 | 1,142円 |
※上記は1割負担の場合の目安であり、食費などは含まれていません。
※費用は地域・施設によって変動します。
【通所サービス】デイケア(通所リハビリテーション)
デイケアは、介護老人保健施設や病院などに日帰りで通い、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門スタッフによるリハビリが受けられるサービスです。デイサービスよりも機能回復訓練に力を入れています。
デイケア(通所リハビリテーション)の自己負担額の目安
通常規模の事業所(7時間以上8時間未満の利用)の場合
要介護1 | 757円 |
要介護2 | 897円 |
要介護3 | 1,039円 |
要介護4 | 1,206円 |
要介護5 | 1,369円 |
※上記は1割負担の場合の目安であり、食費などは含まれていません。
※費用は地域・施設によって変動します。
短期入所サービスは、一時的に施設に宿泊し、機能訓練や生活支援などを受けられるサービスのことです。同居する家族が仕事や病気などで一時的に介護できないときに利用されます。
【短期入所サービス】短期入所生活介護
短期入所生活介護は、特別養護老人ホームなどに一時的に入所し、食事や入浴、排泄といった介護や生活機能訓練を受けられるサービスのことです。
短期入所生活介護の自己負担額の目安
単独型施設のユニット型個室の場合
要介護1 | 738円 |
要介護2 | 806円 |
要介護3 | 881円 |
要介護4 | 949円 |
要介護5 | 1,017円 |
※上記は1割負担の場合の目安であり、食費などは含まれていません。
※費用は地域・施設によって変動します。
【短期入所サービス】短期入所療養介護
短期入所療養介護は、病院や介護老人保健施設などに短期間入所し、医療的ケアや機能訓練などを受けられるサービスのことです。
短期入所療養介護の自己負担額の目安
ユニット型介護老人保健施設の場合
要介護1 | 833円 |
要介護2 | 879円 |
要介護3 | 943円 |
要介護4 | 997円 |
要介護5 | 1,049円 |
※上記は1割負担の場合の目安であり、食費などは含まれていません。
※費用は地域・施設によって変動します。
その他、下記のようなサービスにも介護保険が適用されます。
【その他のサービス】特定施設入居者生活介護
特定施設入居者生活介護とは、有料老人ホームやケアハウスなどの中で、特定施設と指定を受けた施設に入居している場合に、その施設が自宅とみなされ、特定施設サービス計画に基づいて、日常生活上で必要となる食事や入浴、排泄などの介助、機能訓練、療養上の世話などのサービスが受けられることを言います。
特定施設の対象となる施設は以下になります。
・ 有料老人ホーム ・軽費老人ホーム(ケアハウス) ・ 養護老人ホーム
※ サービス付き高齢者向け住宅で、有料老人ホームに該当するものは特定施設となります。
特定施設入居者生活介護の自己負担額の目安
要介護1 | 538円 |
要介護2 | 604円 |
要介護3 | 674円 |
要介護4 | 738円 |
要介護5 | 807円 |
※上記は1日あたりの1割負担の場合の目安であり、食費などは含まれていません。
※費用は地域・施設によって変動します。
【その他のサービス】福祉用具貸与
介護保険を利用して、自立した日常生活を送れるようにサポートするための介護用品・福祉用具をレンタルすることができます。対象となるのは、以下の13品目です 。
・車いす ・車いす付属品 ・特殊寝台(介護用ベッド)
・特殊寝台付属品 ・床ずれ防止用具 ・体位変換器
・認知症老人徘徊感知機器 ・移動用リフト(ただし、工事を伴わないものに限る/つり具の部分を除く)
・手すり ・スロープ ・歩行器 ・歩行補助杖 ・自動排泄処理装置
※要介護度によって、レンタルできない介護用品・福祉用具もあるため注意しましょう。
福祉用具貸与の自己負担額の目安
種目 | 商品名 | 月額レンタル料 (利用者負担1割) |
車いす | マルチフィット車いす | 500円 |
介護ベッド | マルチフィットベッド | 1,300円 |
手すり | マルチフィットてすり03 | 286円~ |
歩行補助杖 | 2ウェイステッキFBグリップカバー付 | 100円 |
【その他のサービス】特定福祉用具販売
入浴や排泄の際に使われる福祉用具など、レンタルに不向きな介護用品・福祉用具を購入する際にも介護保険が適用されます。対象となるのは、以下の6品目です。
・腰掛便座 ・特殊尿器の交換可能部分 ・排せつ予測支援機器
・入浴補助用具 ・簡易浴槽(空気式や折りたたみ式のもの/工事を伴わないもの)・移動用リフトのつり具
支給限度額は年間10万円で、超過分は全額自己負担となるため注意が必要です。
特定福祉用具販売の自己負担額の目安
種目 | 商品名 | 購入価格 (利用者負担1割) |
腰掛便座 | 安寿 家具スマートトイレ NEO はねあげ | 6,600円 |
入浴補助用具 | シャワーチェア[ユクリア] ミドルSP おりたたみN | 3,223円 |
移動用リフトのつり具 | かるがるスリング | 5,280円 |
介護サービスを利用するためには、まず要介護認定を受ける必要があります。まだ要介護認定を受けていない方は、各自治体の窓口で申請を行いましょう。本人の申請もしくは、家族やケアマネジャーなどが代理で申請することも可能です。
―要介護認定について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「介護保険制度とは?仕組みやサービス内容など、制度について解説」
要介護認定を受けたら、介護サービスの利用に欠かせないケアプランを作成します。ケアプランとは、介護を必要とする方とその家族のニーズに合わせて、利用するサービスや具体的な支援方法などを決める介護の計画書のことです。要介護度に応じて受けられるサービスが決まっていますので、担当のケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談し、ケアプランを作成してもらいましょう。
―ケアプランについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「ケアプランとは?介護に必要な計画書の作成方法と注意点について解説」
ケアプランに基づいて、介護サービスの利用が始まります。
自立した日常を送るために生活をサポートしてくれる介護用品や福祉用具を、介護保険を利用してレンタルできます。
介護ベッド、車いす、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助杖など13品目がレンタル対象となっています。要介護度によりレンタル可能な介護用品や福祉用具が決まっていますので、事前確認が必要です。
入浴や排泄関連の福祉用品(腰掛便座やシャワーチェアなど)はレンタルが難しいため、介護保険の適用のもとで購入対象になります。なお、支給限度額があり、年間10万円を超えると、超過分は実費負担となります。
フランスベッドがおすすめする介護用品・福祉用具をピックアップしてご紹介します。
4つの基本性能を備えたベーシックな自走式車いす
■利用者負担額1割 330円/月(非課税)■利用者負担額2割 660円/月(非課税)
■レンタル料金 33,000円/月(非課税)
・アームレストは固定、フットレストは取外しが可能で安定した乗り降りができる。
・座り心地がよい10度後傾の背フレーム。
・設定、設置も簡単にできます。
・片側1本のブレーキレバー操作で左右のブレーキが同時にかかる。
・ノーパンクタイヤでメンテナンスがしやすい。
ベッドがイスになり、更に立ち上がりまでサポートひとつのボタン操作で4つのポジションが取れる!
■利用者負担額1割 1,650円/月(非課税)■利用者負担額2割 3,300円/月(非課税)
■レンタル料金 16,500円/月(非課税)
・「ベッドポジション」
(寝姿勢)ベッド本来の「眠る」姿勢を取り、ゆっくりお休みになれるポジション。
・「リクライニングポジション」(長座位)
背上げと脚上げでお好みの角度に調節し、リラックスした姿勢を取ることができるポジション。 ・「シーティングポジション」(端座位)
足裏を床につけ、端座位を取ることが困難だった方も安定した座位姿勢が取れるポジション。 ・「スタンディングポジション」(立ち上がり)
リフトアップ機能で、立ち上がり・移乗をサポートするポジション。
小回りができて女性でも操作しやすい!
行きたいところへもっと気軽に出かけたくなるライトなスマートパル。
気軽に乗れる、47kgの軽量設計。ライトだから気軽にお出かけしたくなります。
■利用者負担額1割 1,280円/月(非課税)■利用者負担額2割 2,560円/月(非課税)
■レンタル料金 12,800円/月(非課税)
・小回り性能に優れ、狭い道でも運転しやすい。 ・わかりやすい操作ボタン。誤動作を防ぐリング型のハンドルを採用。
・必要以上に傾くと、警告音を発します。
・回転型のシートで、スムーズに乗り降りできます。
・家で充電できる、取り外し可能なバッテリー。
・前方のカゴと、座席下にも収納スペース
居宅サービスの利用は、要介護者が自立した日常生活を送れるようにサポートするだけでなく、介護者の負担を減らすことにもつながります。ケアマネジャーと相談しながら、利用者と家族にとって必要なのはどのようなサービスなのかを考え、上手く活用しましょう。
フランスベッドは、日本で初めて療養ベッドのレンタルを始めたパイオニアとして40年以上にわたり介護用品・福祉用具のレンタル事業で選ばれ続けてきました。
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