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在宅介護と有料老人ホーム、費用面で比較するとどちらがいい?

在宅介護にどれくらいの費用がかかるか知っていますか?
有料老人ホームと比べた場合にどちらがいいのかなど検討されている方たくさんいると思います。
在宅介護と有料老人ホームの費用について比較検討してみましょう。

2020年6月4日

在宅介護にかかる費用の平均は?

介護が必要になった時、どれくらいの費用が必要になるのか心配だと思います。最初に、在宅介護にかかる費用についてみてみましょう。 まずは、介護費用を「一時的にかかる費用」と「月額費用」に分けて考えましょう。


【一時的にかかる費用】 一時的にかかる費用とは、手すりの設置や段差をなくすなどの住宅リフォームや、車椅子やベッドなどの介護用品購入にあてる初期費用のことです。介護レベルなどにもよりますが、公益財団法人生命保険文化センターの 「平成30年度生命保険に関する全国実態調査(P.96)」によると一時的費用の平均額は約69万円となっています。



【月額費用】 月額費用とは、デイサービスなどの介護施設や訪問介護の利用、医療費やおむつ代などとして継続的に必要な費用のことです。要介護度によって金額に差はでますが、こちらも公益財団法人生命保険文化センターの 「平成30年度生命保険に関する全国実態調査(P.97)」によると全体の平均額は月約7.8万円となっています。


それぞれの費用はあくまでも平均額であり、要介護度などによって金額は変動します。一言で介護と言っても様々なケースがあるため、目安としてお考えください。
在宅介護は、介護者への負担がとても大きくなります。介護する環境を整える必要もあるため事前準備も欠かせません。介護によるストレスで介護者が体調を崩す場合もありますので息抜きすることを忘れず、無理のない範囲で介護を行いましょう。 
要支援・要介護認定を受けていれば、介護保険を利用して20万円以内の住宅改修を原則1割(所得に応じて2~3割)の自己負担で必要な箇所に行えます。こうした介護保険サービスをうまく活用し、費用を抑えながら少しでも介護の負担を軽減できるようにしましょう。

在宅介護か、有料老人ホームかを決めるのは経済的な理由だけではない

「有料老人ホームは費用が多くかかりそう」というイメージから、お金の心配をして施設入所は控えようと考える方もいるかもしれません。しかし、費用に関する不安があったとしても、経済的な理由だけで在宅介護を選択せず、介護者の負担なども考慮して判断しましょう。自分の時間を全て介護に費やすことは簡単ではありません。介護の負担が増えて肉体的・精神的に追い詰められてしまう場合や、介護疲れやストレスが原因で虐待に発展するケースなどもあります。
介護に慣れていない家族が入浴介助や移乗介助を行うと、転倒などケガや事故のリスクにもつながります。費用を抑えるためだけに無理をするのは、介護する人、される人の両方にとって危険です。
訪問介護やデイサービスを利用するなど、在宅介護の負担軽減になるものを取り入れるのもよいですし、家族だけでの介護が厳しいと感じたときは、無理して在宅介護を続けずに施設入所を検討するのもひとつです。特別養護老人ホームなどの施設に入所する場合も介護保険の利用が可能です。

本人の意思を尊重しつつ、家族でよく話し合って、在宅介護と施設入所のどちらにするかを判断しましょう。

要介護度別での有料老人ホームとの介護費用比較

次に要介護度別に「在宅介護」と「有料老人ホーム」で必要となる月額介護費用を比較してみます。金額は平均値を用いた概算ですので、あくまでも目安としてみてください。利用するサービスや事業所によっては、介護保険適用外の費用がかかる場合があります。また、有料老人ホームに入所する際は一時入居金が必要となりますが、今回は月額費用の比較のため入居金等は含んでいません。

要介護1のAさんの場合

【Aさんの状況】

【Aさんの状況】
一人暮らしの75歳男性。食事や排泄など身の回りのことはたいていできるが、認知能力や運動機能が少し低下していて部分的な介護が必要。

<在宅介護の場合>
■介護サービス 123,240円 → 自己負担額(1割の場合)12,324円
[サービス内容]
・デイサービス(12回)84,840円
・訪問介護(12回) 38,400円 
■医療費 5,500円
■生活費 100,000円(食費、光熱費、家賃など)

合計117,824円



<特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム)の場合>
■介護サービス 179,110円 → 自己負担額(1割の場合)17,911円
■医療費 5,500円
■生活費 192,083円
(管理費、食費、家賃など)

合計215,494円


要介護3のBさんの場合

【Bさんの状況】

一人暮らしの80歳女性。歩行や立ち上がりなど日常生活における動作が困難で、食事や排泄など身の回りのことが介護なしではできない状態。

<在宅介護の場合>
■介護サービス 256,030円 → 自己負担額(1割の場合)25,603円
[サービス内容]
・デイサービス(12回)113,640円
・訪問介護( 16回)50,240円
・訪問入浴介護(4回) 55,160円
・訪問看護(4回)21,040円
・福祉用具貸与 15,950円
■医療費 5,500円
■生活費 100,000円(食費、光熱費、家賃など)

合計131,103円



<特定施設入居者生活介護(介護付有料老人ホーム)の場合>
■介護サービス 221,770円 → 自己負担額(1割の場合)22,177円
■医療費 8,200円
■生活費 192,083円
(管理費、食費、家賃など)

合計222,460円

要介護5のCさんの場合

【Cさんの状況】

一人暮らしの85歳女性。介護がなければ生活が不可能で、意思の疎通ができない程に重度。

<在宅介護の場合>
■介護サービス 397,850円 → 自己負担額(1割の場合)39,785円
[サービス内容]
・デイサービス(16回)184,800円
・訪問介護(16回) 53,760円
・訪問入浴介護(8回) 111,280円
・訪問看護(4回)23,920円
・福祉用具貸与 24,090円
□ショートステイ(4回)→ 全額自己負担42,960円

■医療費 5,500円
■生活費 100,000円(食費、光熱費、家賃など)
■おむつ代 8,000円

合計196,245円



<特定施設入居者生活介護「介護付有料老人ホーム」の場合>
■介護サービス 263,980円 → 自己負担額(1割の場合)26,398円
■医療費 8,200円
■生活費 192,083円
(管理費、食費、家賃など)
■おむつ代 8,000円

合計234,681円

※費用計算参考サイト
厚生労働省 「介護サービス情報公表システム」

・有料老人ホーム「生活費」
厚生労働省 「平成27年度高齢者向け住まいの実態調査_報告書(P.38~42)」

まとめ

在宅介護と施設入所のどちらが適しているのか、経済的な理由だけで考えず、 本人の状態や、介護する側がおかれている環境・状況を見ながら判断することが大切です。

在宅介護に向いている方

介護のための時間を十分に確保でき、家族や親戚などと協力しあって介護を続けられる状況であれば在宅介護を選択してもよいでしょう。介護によるストレスで介護者が体調を崩してしまうこともあるため、デイサービスなどの介護サービスを上手に活用し、無理せずできる範囲での介護を目指しましょう。一人で抱え込まず、困ったことがあれば家族やケアマネジャー、主治医に相談するようにしましょう。

有料老人ホームなどの施設入所向きの方

仕事などで家を空けることが多い場合や、介護レベルにより家族だけでの介護が難しい場合は、施設入所を検討してもよいでしょう。要介護レベルが上がるにつれて、ケアの方法も難しくなっていきます。施設に入所すれば、専門的なケアを受けることができ、体調に異変があっても迅速に対処してもらえるため安心です 。
介護は先が見えず不安に感じることも多いはずです。本人・家族にとって最適な選択ができるよう、ケアマネジャーとも相談しながら介護プランを考えてみましょう。