親の介護に感じる不安

【介護を行う側の不安1】肉体的不安
介護を行う側の不安のひとつに、肉体的不安があります。日々の介護の中では、食事や着替え、排泄、入浴など、日常生活の介助が必要になります。また家の中のことだけでなく、通院や買い物といった外出に付き添うこともあります。要介護度が高くなると、移動介助や体位変換など腕や足腰に負担がかかる介助も出てくることから、かなりの体力が必要になります。トイレ介助やおむつ交換のため、夜間に起きなければいけないこともあり、身体を休めるための十分な睡眠が取れないことも少なくありません。 介護者自身もそこまで若くないことが多く体力面での不安を感じやすくなります。
【介護を行う側の不安2】精神的不安
精神的不安も介護を行う側の不安のひとつです。介護が始まると、どうしても介護を優先した生活になってしまい自分の時間を取ることが難しくなります。このような状況では、うまくストレスを発散できず、精神的負担が大きくなるのではと不安に感じる方が多くいます。
認知症などにより、スムーズなコミュニケーションを取ることが難しくなると、怒りや苛立ちが込み上げてしまうことがあります。つい口調が強くなり自己嫌悪に陥ってしまうことも少なくありません。本人との関係以外にも、ケアマネジャーや介護サービス職員とのやりとり、家族や親戚と介護についての話し合いなども増え、周囲の人との関係性が心配になり精神的な不安が多くなることも考えられます。
【介護を行う側の不安3】生活との両立
生活との両立も不安のひとつです。親の介護が求められる方の年代は、働き盛りであることが多くあります。仕事と介護の両立、両立できたとしてもいつまで続けられるのか、これからの生活はどうなるかなど不安に思うことがたくさんあります。肉体的・精神的な負担が大きい介護を働きながら行うことを不安に感じるのは当然です。しかし、介護のために仕事を減らす、辞めるなどすると経済的不安も出てきます。配偶者や子どもがいる場合は、これまでの生活を変えることは簡単ではありません。このように介護と生活との両立には様々な不安があります。