この記事の監修者
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フランスベッド
メディカル営業推進課
課長 佐藤啓太福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具プランナー、
社会福祉主事任用資格、知的障害者福祉司任用資格、児童指導員任用資格、
可搬型階段昇降機安全指導員、スリープアドバイザー
車椅子はレンタルと購入どちらがいいのか、その違いや車椅子をレンタルする場合の流れや注意点などをご紹介します。
2022年9月30日
車椅子が必要となるのは、自力で歩行が難しいとき、ケガや病気で足が不自由になったときなど様々な場合があります。車椅子は、購入する以外にもレンタルという選択肢があります。ケガなどで急に車椅子が必要になるなど、いざというときのために購入とレンタルの違いについて知っておきましょう。
【メリット1】初期費用を抑えることができる
利用する期間によりますが、購入よりもレンタルする方が初期費用を抑えることができます。購入後に身体状況の変化や住環境の変化があると、それに合わせて車椅子も買い替えが必要になり費用がかさんでしまいます。このような出費を考えると、必要な期間だけ車椅子をレンタルする方が初期費用を抑えることができ、負担を軽減できます。また、車椅子のレンタルには介護度により介護保険が適用されるため、福祉用具貸与の対象者であればレンタル料金の1割(所得に応じて2割〜3割)の自己負担額で車椅子をレンタルすることができます。
【メリット2】定期的なメンテナンスが実施される
レンタルの場合はレンタル事業者によって定期的なメンテナンスが実施されます。貸し出し前や返却後はもちろん、レンタル中にも定期的に点検が行われ、不具合が見つかれば修理や交換などの対応をしてくれます。レンタル品を利用している間は、利用状況の確認も定期的に行われ、それに合わせた変更の提案や調整、選び直しをお願いすることもできます。
【メリット3】不要になったときは返却するだけ
車椅子が不要になったとき、レンタル品であればレンタル事業者に返却するだけで済むため、置き場所や処分方法などを考える必要がありません。必要な期間だけ使用し、不要になったら引き取ってもらえる手軽さは、レンタルならではのメリットです。
【購入した方がよいとき1】車椅子を長期間使用する場合
同じ車椅子を長期間使用する場合は、レンタルするよりも購入する方が費用を抑えられることがあります。
どれくらいの期間、車椅子を使用するかを予測することは難しいですが、介護保険の利用の有無やレンタルの期間を考えて購入するかどうか検討しましょう。
【購入した方がよいとき2】車椅子を自由に扱いたい場合
レンタル品を使用する場合は、汚れや傷などがついてしまうことが気になります。購入の場合は余計な気を使うことなく、自分の好きなように扱うことができます。名前を書いたり、お気に入りのステッカーを貼ったりと、自分好みにアレンジできるのは、購入するからこそできることです。また、個人で購入する場合は、新品か中古品も選ぶことができ選択肢の幅が広がります。
在宅介護で使用する介護用品・福祉用具のレンタルをする場合、一部には介護保険が適用されます。介護保険制度を利用する福祉用具のレンタルサービスは「福祉用具貸与」と呼ばれ、要介護(要支援)認定を受けた方が利用できます。
介護保険を利用してレンタルすることが認められた介護用品・福祉用具は全部で13種目あります、車椅子もそのひとつで、13種目中車椅子を含む8種目の介護用品・福祉用具のレンタルに関しては、原則として要介護2以上と認定された方が対象となります。ただし、日常的に歩行することが難しいなど一定の条件を満たしていれば、要支援1〜2、要介護1の方でも例外的に認められる場合があります。介護保険が適用されると、費用の1割(所得に応じて2〜3割)の自己負担額でサービスを利用することができます。
―介護用品・福祉用具のレンタルについて、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「フランスベッド 介護用品・福祉用具のレンタル」
車椅子のレンタル料金は、種類やレンタル事業者によって異なります。参考にはなりますが自走式車椅子や介助式車椅子を全額自己負担でレンタルすると、月額5,000円〜8,000円程度が相場となります。
背もたれや座面の傾きなどを調整できるティルト・リクライニング車椅子をレンタルする際の相場は、全額自己負担の場合、月額8,000円〜15,000円程度となります。また、電動車椅子のレンタル料金の相場は、全額自己負担の場合、月額10000円~40000円以上となります。介護保険が適用されると自己負担額は各金額の1割(所得に応じて2〜3割)でレンタルすることができます。
車椅子をレンタルしたいときに、どこで車椅子をレンタルできるのか、借りられる場所を知っておきましょう。
車椅子のレンタルは、福祉用具を取り扱う医療用品店や介護用品・福祉用具販売店、介護用品レンタルショップなどでできます。もし、実店舗がお近くにない場合は、いつでもどこでも見られるオンラインショップを利用するのがおすすめです。
要介護認定を受け介護保険を適用してのレンタルをお考えの方は、自治体から指定を受けた福祉用具貸与事業者からレンタルする必要があります。福祉用具貸与事業者以外から車椅子をレンタルする場合は、介護保険が適用されないので注意しましょう。
買い物や旅行先など、長時間歩きまわることが予想されるときには、普段杖を使っている方でも車椅子があると安心です。
ショッピングセンターやアミューズメントパークなどでは、施設内で利用できる車椅子を貸し出していることが多いです。
観光地などでも、自治体のインフォメーションセンターなどで車椅子を無料で貸し出しているところもあります。
他にも外出先で車椅子を準備しておくべきだったと気付いたときには、施設のサービスカウンターやインフォメーションカウンターなどで一度相談してみましょう。車椅子を利用する当日に申し込み手続きをするだけで、すぐに貸し出してくれるところもあります。
このように、外出先で車椅子をレンタルすることができれば、歩行に不安がある方でも無理なく安心して楽しむことができます。
貸し出し条件や料金などに関しては、施設によって異なりますので、事前にインターネットで調べておくか、電話で問い合わせてみるようにしましょう。
公共交通機関でもレンタルサービスを提供しているところがあります。広くて移動が大変な空港では、案内カウンターや航空会社カウンターで車椅子のレンタルを行っています。航空機内の座席まで利用できる仕様の車椅子や大型車椅子、リクライニング車椅子など、さまざまな種類の車椅子が用意されていることもあります。旅行会社によっては、空港から旅行先でも使える車椅子のレンタルサービスを提供していることもあるため、旅行の申し込みの際に一度確認してみるとよいでしょう。
空港だけでなく、東京駅や新大阪駅などの主要駅では、駅構内を移動するための車椅子を貸し出してくれます。係員が移動先まで付き添い、使い終わったら係員が持ち帰ってくれるので、返却のために戻る必要がないのも助かります。
社会福祉協議会とは、地域の福祉をよりよくするための活動を行っている民間の福祉団体のことです。全国の自治体に設置されています。
自治体の社会福祉協議会には、通院や買い物などの外出で一時的に車椅子を利用したい人に、無料や安価に貸し出しているところがあります。申請者や借用者がその地域に住んでいること、要介護認定を受けていないことなど、 自治体によってレンタルできる条件が異なりますので、まずは地域の社会福祉協議会に問い合わせてみてください。
遠方に住む家族が会いに来るときなどで、急に車椅子が必要になることも考えられます。そんなときは、社会福祉協議会の車椅子レンタルサービスが役立つでしょう。
介護保険を利用する場合と、介護保険を利用せずに車椅子をレンタルする際の流れをそれぞれご紹介しましょう。
【1. 要介護認定を受ける】
介護保険を利用するには、要介護認定を受ける必要があります。まだ要介護認定を受けていない方は、自治体の窓口で申請を行いましょう。申請は、本人が行うか、または家族やケアマネジャーなどが代理で行ってください。
―要介護認定について、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「介護保険制度とは?仕組みやサービス内容など、制度について解説」
【2.ケアマネジャーと相談してケアプランを作成する】
要介護認定を受けたら、ケアマネジャーと相談してケアプランを作成します。ケアプランとは、介護を必要とする方とその家族のニーズに合わせて、利用するサービスや具体的な支援方法などを決める介護の計画書のことです。ケアプランは、介護保険サービスを利用するために欠かせないものです。
―ケアプランについて、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「ケアプランとは?介護に必要な計画書の作成方法と注意点について解説」
【3.レンタル事業者を選ぶ】
車椅子をレンタルする事業者を選びます。レンタル事業者によって、取り扱う車椅子の種類やレンタル料金などには差があり、サービスの内容も異なります。数多くのレンタル事業者からどこを選べばいいのか悩んだときは、介護の知識が豊富なケアマネジャーに相談しましょう。これまでの経験を活かして、希望に沿ったレンタル事業者を提案してくれます。知り合いから良い評判を聞いたなどでレンタル事業者に心当たりがある場合でもケアマネジャーを通すのがよいでしょう。
―ケアマネジャーついて、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「ケアマネジャー(介護支援専門員)とは?選び方と付き合い方について」
【4. 福祉用具専門相談員からアドバイスをもらう】
介護用品・福祉用具のレンタルを行っている事業所には、福祉用具専門の資格を持った福祉用具専門相談員が配置されています。専門知識が豊富な相談員が利用者の住環境や身体状況を確認し、要望に沿った車椅子を提案してくれます。
【5. レンタルする車椅子を決定して契約する】
レンタルしたい車椅子が決まったら、ケアマネジャーに連絡します。レンタル事業所から、利用したい車椅子の確認、契約内容や料金について説明してもらい契約を行います。
【6. レンタルが開始される】
指定された日時に車椅子が届けられレンタルを開始します。このときに、設置や組み立て、使用上の注意や取り扱い説明を受けます。
【7.定期モニタリングが行われる】
レンタルが開始されてからも、定期的なモニタリングが行われます。車椅子の点検や利用状況を確認し、必要に応じて変更の提案も行われます。
【1.レンタル先を選ぶ】
車椅子のレンタル先を選びます。介護保険を利用せずにレンタル事業者から車椅子をレンタルする場合は全額自己負担となります。ケガで短期間だけ車椅子が必要なとき、外出先などで一時的に利用したいときは、先ほどご紹介した施設で貸し出されている車椅子を使用するか、社会福祉協議会でレンタルすることを検討してもよいでしょう。
【2. 福祉用具専門相談員に相談する】
福祉用具貸与を行うレンタル事業者から車椅子を借りるときは、介護保険を利用する場合と同様に、福祉用具専門相談員が相談に乗ってくれます。利用シーンや身体状況に合わせて、利用者に最適な車椅子を提案してくれます。
【3. レンタルする車椅子を決定して契約する】
レンタル事業者を利用する場合は、レンタルする車椅子を決めて契約します。外出先での一時利用の場合は、必要な手続きを行いましょう。
【4.レンタルが開始される】
指定された日時にレンタル事業者から車椅子が届けられ、レンタル開始となります。社会福祉協議会からレンタルする場合は、借主が車椅子を取りに行く必要がありますので覚えておきましょう。
*アフターサービスについて
事業者からレンタルした車椅子を使用中に、万が一不具合が見つかった場合は、利用者の過失による故障や破損でない限り、無償で修理・交換をしてもらうことができます。その他から借りたものに関しては、故障した場合に修繕費を請求される可能性もありますので、念のため事前に確認しておきましょう。
自走式車椅子は、タイヤの外側についているハンドリムを使い、手でこいで動かすタイプの車椅子です。足を乗せる部分(レッグサポート)を取り外しできるタイプもあり、足でこいで進むこともできます。介助者が後ろから押すことも可能です。超軽量タイプや小回りしやすいコンパクトタイプ、自動ブレーキ機能が付いているものなど、種類やデザインも豊富です。
介助式車椅子は、介助者が後ろから押して動かすタイプの車椅子です。自走式と違い、自分で操作して動かすことができないため、必ず介助者が後ろから押す必要があります。自走式車椅子に比べて後輪タイヤが小さく、軽量でコンパクトなので持ち運びにも便利です。
ティルト・リクライニング車椅子は、座面と背もたれが連動して傾きを調整できるティルト機能、背もたれを倒して角度を調整できるリクライニング機能がついた車椅子のことをいいます。お尻にかかる体圧を分散させることができるので、床ずれの予防につながります。自分で姿勢を変えられない方におすすめです。
電動車椅子は、バッテリーが搭載され、電動モーターによって動く車椅子です。手元のレバーやボタンを操作して動かすことができ、坂道も簡単に進めます。他タイプの車椅子に比べてかなり重量があるため、持ち運びは難しいでしょう。
車椅子のレンタルに関して、よくある質問をご紹介しましょう。
A
要介護認定を申請していなくても車椅子をレンタルすることは可能です。しかし、レンタル料金は全額自己負担となります。介護保険を利用してレンタルしたい場合は、お住まいの自治体の窓口で要介護認定の申請を行いましょう。要介護認定を受けた場合は、申請した日から介護保険給付の対象となります。そのため、申請時からレンタルしていた場合は、申請日までさかのぼって給付を受けることができます。
A
フランスベッドの場合は、お申し込みから最短翌日のお届けとなります。ただし、在庫状況や営業所によって異なりますので、納期をお約束できるわけではありません。お急ぎの場合は、一度ご相談ください。
A
フランスベッドでは、無料お試しサービスを実施しています。利用される方のご自宅まで商品をお持ちして、実際に試していただくことができます。無料お試しサービスの対象となる商品は限られていますが、レンタル前のお悩みを解決するのに役立ちます。対象商品以外でも実物を見てみたいなどのご要望があれば、福祉用具専門相談員にご相談ください。
A
レンタル品は、返却された後にきちんと洗浄・消毒されているため、汚れがついたまま次の方に貸し出されることはありません。フランスベッドでは、利用者が安心してレンタルできるよう、独自のこだわりを持ってメンテナンスを行っています。レンタル品の消毒工程は、一般社団法人シルバーサービス振興会によって定められた厳しい基準を満たしており、福祉用具の消毒工程管理認定を取得していますので、安心してお使いいただけます。
―フランスベッドのレンタルについて、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「フランスベッドのレンタルが選ばれる理由」
A
車椅子などの介護用品・福祉用具は、定期的なメンテナンスが必要ですのでレンタル中も点検を行います。福祉用具専門相談員が利用者宅を訪問して、福祉用具の点検や利用状況を確認し、万が一不具合があれば修理や交換をいたします。利用者の状況に変化があった場合は、調整や取り換えのご提案も行います。利用者の身体状況に合ったものを使用することが大切ですので、使用中に違和感があるなど気になることがあれば遠慮なくご相談ください。
A
タイヤがパンクしたなどの故障や破損があれば、すぐにご連絡ください。契約に反した使用方法が原因でない限り、無償で修理・交換が可能です。不慮の事故であれば、保険に加入しているため保険処理の対応をいたします。故意に破壊したなど、利用者の過失による故障・破損に関しては、修理・交換にかかる費用を支払う必要があります。
A
業者にもよりますが数日や数週間という短い期間のレンタルも可能です。しかし多くの場合レンタル料金は1ヶ月単位となり、1日だけのレンタルでも、1ヶ月分の料金が発生する場合がほとんどです。フランスベッドではレンタル開始月のレンタル料は、契約日がその月の15日以前であれば1ヶ月分全額、その月の16日以降であれば1ヶ月分の半額のお支払いとなります。レンタル終了月のレンタル料は解約日がその月の15日以前であれば1ヶ月分の半額、解約日がその月の16日以降であれば全額お支払いとなっています。契約日と解約日が同じ月内の場合は1ヶ月分全額のお支払いとなります。詳しくはこちらでご確認ください
A
旅行先での移動や、突然のケガなどで車椅子が必要になったときは、介護以外の用途でレンタルすることも可能です。ただし、介護保険は利用できませんので、レンタル料金は全額自己負担となります。
A
医療機関に入院している方や介護施設に入所している方は、介護保険を利用して車椅子をレンタルすることはできません。もちろん介護保険を利用せず、全額自己負担でレンタルすることは可能です。
A
室内用と外出用など、在宅介護をする上で必要であると認められ、ケアマネジャーが作成するケアプランに組み込まれていれば、車椅子を複数台レンタルすることは可能です。
A
フランスベッドで貸し出している車椅子に関しては、そのまま販売することはできません。購入をご希望される場合は、レンタル品を返却していただいた後に新品の商品を購入していただく必要があります。まずは一度ご相談ください。
車椅子のレンタルをお考えの場合は、フランスベッドの介護用品・福祉用具のレンタルがおすすめです。
フランスベッドは1983年に日本で初めて療養ベッドの在宅向けレンタルを始めた、介護用品・福祉用具レンタルのパイオニアです。それ以降利用者にも選ばれ続け、レンタル利用者数は累計約40万人(※)以上という実績を上げています(※2018年9月時点)。全国の営業所や代理店には、福祉用具専門の資格を持つプランナーが在籍し、利用者のご要望に合わせた最適な製品をご提案いたします。急なご依頼にも迅速に対応し、レンタル商品のお申し込みから最短翌日にお届けいたします。それぞれの地域に合わせたきめ細かなサービスを提供し、利用者がより快適な生活を送れるようにサポートいたします。
フランスベッド の全事業所で、良質なサービスの証である「シルバーマーク(福祉用具貸与サービス)」を取得しているため、介護用品・福祉用具を安心してご利用いただけます。また、全サービスセンターで「消毒工程管理認定」を取得していますので、きちんと洗浄・消毒されたレンタル品を安心・安全な状態でお届けいたします。
車椅子以外にも、さまざまな福祉用具・介護用品を取り揃えておりますので、介護に必要なものがあれば、お気軽にご相談ください。
―フランスベッドのレンタルについて、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「フランスベッドの介護用品・福祉用具のレンタル」
フランスベッドは、日本で初めて療養ベッドのレンタルを始めたパイオニアとして40年以上にわたり介護用品・福祉用具のレンタル事業で選ばれ続けてきました。
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