この記事の監修者
-
フランスベッド
メディカル営業推進課
課長 佐藤啓太福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具プランナー、
社会福祉主事任用資格、知的障害者福祉司任用資格、児童指導員任用資格、
可搬型階段昇降機安全指導員、スリープアドバイザー
車椅子について、種類やどのようなタイプを選べばいいのかを機能や用途別に解説。フランスベッドおすすめの車椅子も紹介します。
2022年9月30日
自走式車椅子は、自分で操作するタイプの車椅子です。タイヤの外側に付いているハンドリムを使い、手でこいで動かします。足を乗せる部分(レッグサポート)を取り外して、足でこいで動かすこともあります。もちろん自分で操作するだけでなく、介護者が後ろから押して使用することもできます。
介助式車椅子は、介護者が押して動かすタイプで、自力で操作できない方のための車椅子です。自走式車椅子よりも後輪タイヤが小さく軽量で、外出するときなど持ち運びにも便利です。コンパクトなので車に積み込むこともできます。
上記以外にも、様々な種類の車椅子があります。
●ティルト・リクライニング車椅子
ティルト・リクライニング車椅子は、背もたれと座面が連動して角度を調整できるティルト機能や背もたれが倒れ角度を変えられるリクライニング機能が付いた車椅子のことです。ティルト、リクライニングともにお尻にかかる体圧を腰や背中に分散させることができるので、床ずれの予防につながります。車椅子で過ごす時間が長い人や、長時間の座位保持が難しい人におすすめです。
●モジュール車椅子(モジュラー車椅子)
モジュール車椅子は、体型や身体状況に合わせて、各パーツの高さなどを調整できる車椅子のことです。製品によって調整できる部分は異なりますが、座面幅や座面の高さ、アームやハンドル高さなどを変更できます。使用している間に、体型や身体状況が変わっても、微調整ができるので便利です。
●電動車椅子
電動車椅子は、電動モーターによって動く車椅子のことです。手元のレバーやボタンを操作して電力で楽に移動することができます。電動のためバッテリーが搭載しており、重量はかなり重くなります。
どのタイプの車椅子を選べばいいのか迷ったら、身体状況や利用状況に合っているかどうかを基準にして選びましょう。
自分の手や足を使って車椅子を動かせる方は、自走式車椅子を選びましょう。自分で動かすことは本人の自立にもつながります。
自力で操作はできるものの体力がないという方は、電動車椅子を選びましょう。自力での操作が難しい方は、介助式車椅子を選びましょう。
座り姿勢をキープできるかどうかも、車椅子を選ぶ重要なポイントです。座ったままの姿勢を保てない場合は、ティルト・リクライニング車椅子など、安定した姿勢を保ちながら使えるものを選ぶとよいでしょう。
使用場所や使用時間などによっても、選ぶ車椅子のタイプは異なってきます。室内の狭い廊下を通る必要がある方は、小回りのきくタイプ。屋外の砂利道などのガタガタした道で使うのであれば、進みやすさや乗り心地の良さを重視したタイプ。車に積み込むことが多い方は、軽量でコンパクトなタイプで介護者の負担を軽減するタイプなど、どのような状況で車椅子を使うのかを考えて選ぶことが大切です。
まず、座面の幅を確認しましょう。
座面の幅が広すぎると、骨盤が左右に傾いて上半身が安定しません。
座面の幅が狭すぎると、サイドガードで足が圧迫されてケガなどにつながる恐れがあるので注意が必要です。
例えば、自走式車椅子の場合、座面の幅が広いとハンドリムに手が届きにくくなるので、操作がしにくくなります。
次に、座面の奥行を確認しましょう。
座面の奥行きは、背もたれにお尻がつくように深く座ったときに、ひざの裏側とシートの間に約4~5cm程度の隙間ができるくらいが目安です。座面の奥行きが長すぎると、背もたれにもたれかかるような姿勢になってしまいます。逆に短すぎるとお尻に体圧がかかって床ずれを引き起こす原因となるので注意が必要です。
次に、座面の高さを確認しましょう。
適切な座面の高さは、車椅子を手でこぐ場合は、腕を下ろした時に手の先が車軸につく高さを目安にしましょう。足でこぐ場合は、ひざを直角に曲げて足の裏がしっかりと床につく高さを目安にしましょう。座面にクッションを敷く場合は、クッションの厚みも考慮して確認しましょう。
次に、レッグサポートの長さを確認しましょう。
レッグサポートの長さは、床から5cm以上の位置で、座面に太ももが軽く触れる長さを目安にしましょう。レッグサポートが長すぎると、その位置に足を合わせようとして浅く腰かけてしまうため、背もたれに寄りかかるような姿勢になります。反対に短すぎると、ひざが上がって後ろに押し倒されるような姿勢になってしまいます。
最後に、アームサポートの高さを確認しましょう。
アームサポートは、肘を無理なく曲げられる高さのものを選びましょう。肘の上がりすぎや、下がりすぎのない高さであることが大切です。適切な高さであれば、肘で体を支えることができるので姿勢が安定します。
【①ノーパンクタイヤ】
ノーパンクタイヤは、空気ではなく樹脂が詰まっているタイヤなのでパンクしません。メンテナンスが必要ないので便利ですが、重量がありクッション性に欠けるため、乗り心地はエアタイヤよりも多少劣るといわれています。しかし、近年ではチューブ内に特殊なゲルやウレタンが入ったハイブリットタイプも作られ、クッション性が向上、乗り心地も改善されています。車椅子を普段はあまり使わず収納していることが多い方であれば、空気が抜ける心配のないノーパンクタイヤがおすすめです。
【②エアタイヤ】
エアタイヤは、自転車のように空気を入れるタイプのタイヤです。空気が抜けてしまうため、定期的なメンテナンスが必要となります。ノーパンクタイヤに比べると軽量で、クッション性にも優れています。車椅子で過ごす時間が長い方や、乗り心地を重視する方にはエアタイヤがおすすめです。
車輪が大きいとこぎやすく、段差を乗り越えやすくなりますが、小回りがきかず、場所をとるというデメリットがあります。車輪が小さいと小回りがきき、コンパクトで収納はしやすいですが、車輪にかかる負担が大きく、進むのに力が必要になります。
自走式車椅子の場合は22インチ、介助式車椅子の場合は16インチが、後輪の車輪サイズの定番です。車椅子の種類によっては、そのほかの車輪サイズになることもあります。
【①アルミ製】
アルミは、車椅子のフレームとして使われている最も一般的な素材です。軽くて丈夫ですから、持ち運びや車に積むことが多い方にはおすすめです。
【②スチール製】
スチールは、アルミ製に比べて重量が重くなります。
その分、頑丈で安定感があるものが多いので、あまり移動することがない方や、バリアフリーが充実している環境での使用に適しています。 価格も比較的安くなります。
座幅は、お尻の両側に2~3cmずつ余裕があるサイズを選ぶとよいでしょう。お尻の横に手のひらが入る程度が目安です。
屋外で短時間利用する場合で、舗装された道で使用する方は、介助用車椅子がおすすめです。ガタガタする道を移動する方は、タイヤの大きい自走式車椅子の方が走行しやすく、振動も伝わりにくくなります。
屋外で長時間利用する場合は、乗り心地を重視しましょう。背もたれの張りやアームサポートの高さが調整できるタイプ、座り心地の良いクッションシートタイプなどがおすすめです。
屋内での短時間利用、例えばベッドからの移動などに使うことが多いのであれば、乗り降りがしやすく、室内でも使いやすいコンパクトな車椅子がおすすめです。アームサポートが跳ね上げできるタイプやレッグサポートを取り外しできるタイプなどがあります。
屋外で長時間利用する場合と同じように、クッションシートタイプなど乗り心地を重視して選ぶとよいでしょう。背もたれを倒すことができるリクライニング車椅子や、座面の角度を調整できるティルト機能付きの車椅子もおすすめです。
フランスベッドがおすすめする車椅子をご紹介します。レンタル、購入どちらでもご利用いただけます。
●突然立ちあがっても転ばない「転ばなイス」
購入をお考えの方はこちら
レンタルをお考えの方はこちら
●円背の方に優しい「マルチフィット車イス」
購入をお考えの方はこちら
製品紹介ページはこちら
―介護用品・福祉用具のレンタルについて、もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください―
▶ 「フランスベッド 介護用品・福祉用具のレンタル」
フランスベッドは、日本で初めて療養ベッドのレンタルを始めたパイオニアとして40年以上にわたり介護用品・福祉用具のレンタル事業で選ばれ続けてきました。
商品やサービスに関するご質問、
ご相談にお答えしています。
商品やサービスに関するご質問、
ご相談にお答えしています。
まずはお気軽に資料請求を。
無料カタログをご送付致します。
今回発送いたしますカタログは、一部商品の仕様や価格など異なる場合がございます。ご了承ください。