弄便(ろうべん)はなぜ起きてしまうの?
原因と対策を解説

認知症の症状のひとつである弄便(ろうべん)、その原因は何か?見つけた時の正しい対応方法や対策などをご紹介します。

2021年2月16日

弄便(ろうべん)とは?


弄便は、認知症の症状のひとつで、おむつの中の便を素手で触ったり、その手で衣服や壁などに便を擦り付けたりする行為のことです。認知症の影響によって便であることを認識することができなくなり、食べ物だと思い込んで口に入れてしまうこともあります。介護者にとって最初はとてもショックが大きいと思いますが、本人にとっては決して悪意のある行為ではありません。弄便は不快感や羞恥心など何か理由があっての行動だと考えられます。弄便は繰り返されることが多いため、後片付けを行わなければならないなど介護者にとっては、心身ともに大きな負担になります。原因、対応方法などを知っておきましょう。

弄便(ろうべん)の原因

【弄便の原因1】おむつの中の不快感の解消をしようとする

おむつの中の不快感を解消しようとしていることが原因の場合があります。 認知症により排便の感覚はないとしても、おむつの中の便がお尻につく違和感や、蒸れなどの不快感はあります。このような不快感を解消するために、おむつの中に手を入れて便を触ってしまいます。認知症の症状により、おむつの中に便があると認識できていなくても、とにかく不快感や違和感の原因となっているものを取り除きたいという気持ちから、弄便を引き起こしてしまうのです。

【弄便の原因2】自分で処理をしようとしている

自分で便を処理しようとしていることが原因の場合もあります。おむつの中の便や、手についてしまった便を自力で処理したいという気持ちがあってなんとかしようとします。しかし、正しい処理方法がわからずパニックになってしまい、その結果おむつを破るなど収拾がつかない状態になってしまうのです。

【弄便の原因3】便を認識できないまたは、誤認している

便を認識できない、誤認していることが原因の場合もあります。認知症の症状から認知機能が低下し、便であることを認識できていない、または便を何か別のものと勘違いしてしまい、弄便を引き起こすと考えられます。何かわからず便を手でこねる、便を美容クリームと思い込んで顔に塗ってしまう、食べ物と勘違いして口に入れてしまうなどすることがあります。便を大切なものだと思い込み、大事に包んで引き出しにしまうなどの行動が見られることもあるといわれています。

【弄便の原因4】失禁に対する羞恥心から行ってしまう

失禁に対する羞恥心が原因の場合もあります。失禁してしまったことが恥ずかしく、家族に知られないようにとこっそり処理しようとすることから、弄便を引き起こします。羞恥心から自分でなんとか処理しようと試みますが、どのように処理すればいいのかわからず、便の付着した下着をタンスの中にしまいこむなど、どこかに隠そうとすることもあります。

弄便(ろうべん)を
見つけた時の
正しい対応方法


弄便を発見したときの正しい対応方法をあらかじめ知っておき、すぐに対応できるようにしましょう。

【対応方法1】叱る、責めるなど感情的にならない

弄便は、悪気があってすることではありません。ですから、叱る、責めるなどしても改善することはできません。認知症の方は、叱られたり責められたりした内容や出来事は忘れてしまうのですが、そのときに感じた恐怖心や不快感だけは残ってしまいます。このような感情が残ると、その後、介護拒否につながる可能性もあります。ですから叱る、責めるなど感情的にならず、「気付いてあげられなくてごめんなさい」「すぐにきれいにしますからね」など、できるだけ優しい言葉をかけ落ち着いて対応するように心がけましょう。

【対応方法2】手をきれいに拭き取る

弄便を見つけたら、まずは手に付いた便をきれいに拭き取ってあげましょう。手が汚れたままにしておくと、汚れた手で衣服や寝具、壁などを触ってしまい、さらに汚れが広がる恐れがあります。部屋についた汚れが気になるとは思いますが、汚れる範囲を最小限にするためにも、まずは手をきれいに拭き取るようにしましょう。

【対応方法3】お風呂で洗い流す

お風呂場へ誘導し、お尻などの汚れをきれいに洗い流してあげましょう。弄便の原因のひとつと考えられる違和感や不快感をなるべく早く取り除いてあげるためです。ただし、本人が嫌がる場合もあります。その場合は無理やりお風呂場に連れて行ったり、急いでシャワーがお湯になる前から洗おうしたりすると、お風呂に対してネガティブなイメージを持ってしまう可能性もあります。今後の入浴拒否につながり入浴介助の妨げとなり恐れもあるので十分に注意して行いましょう。

弄便(ろうべん)の対策方法

―弄便の対策方法1 できる限りトイレで排泄する―

弄便は、おむつの中の違和感や不快感が原因になるケースが多いため、可能な限りトイレで排泄するように誘導してあげましょう。認知症によって便意をうまく伝えられない場合もあるかと思いますが、そわそわし始めるなど何かしらのサインがあるはずです。常日頃から本人の様子を観察してサインを見逃さないようにしましょう。排泄の時間を決めておく、排泄のタイミングを把握しておくなどもトイレへの誘導をスムーズに行うひとつの方法です。トイレまでの移動が難しい場合は、ベッドの近くに設置できるポータブルトイレを活用するとよいでしょう。

―弄便の対策方法2 おむつはこまめに交換する―

トイレでの排泄が難しく、おむつを使用している場合は、なるべく不快に感じる前におむつを交換してあげるようにしましょう。おむつの中に排泄物が残っている状態が長く続くと、不快に感じるだけでなく、皮膚の炎症や褥瘡(床ずれ)を引き起こす可能性もあります。便意をもよおしたときのサインを見逃さないよう心掛け、排便後はなるべく早くおむつを取りかえるようにしましょう。

―弄便の対策方法3 自然な排便を目指す―

できる限り自然な排便を目指すように促しましょう。消化に良いものを食べさせる、水分補給をしっかり行うようにするなどして自然に排便できるようにしましょう。腸の働きをよくするために、マッサージやストレッチなどを行うのも自然な排便のための方法のひとつです。

―弄便の対策方法4 掃除しやすい環境を作る―

弄便によって寝具や壁、床などに汚れがつくことをあらかじめ想定しておき、掃除がしやすい環境を整えておくようにしましょう。例えば、ベッド周りに防水シートを敷く、壁にすぐに剥がせるビニール製の保護シートを貼っておくなどすると、掃除をする際に楽になり負担軽減へつながります。もしも床が畳の場合は、汚れが畳の目に入り込まないようにフローリングカーペットなど拭き取りが簡単なマットを敷いておくのがよいでしょう。また、素早く処理できるようにあらかじめ掃除用具を近くにおいて置くと安心です。

―弄便の対策方法5 便に触れられないようにする―

便に触れられないように手袋やミトンをはめてあげることで、おむつの中に手を入れられないように工夫するのも弄便対策のひとつとしてあります。ただ、このような対策方法は、本人の手の自由を奪う身体拘束として捉えられる場合もあります。いろいろな対策をしても全く改善されないときの最終手段として考えるようにしましょう。本人にとっても大きなストレスになることが考えられるため、試すかどうかの判断は最大限に慎重に行うようにしましょう。

介護がつらくなったら
専門のサービスへ相談しよう


弄便の介護は、介護者にとって大きなショックと多大なストレスになります。心身の負担が大きすぎることから介護者が倒れてしまう場合もあるくらいです。介護がつらくなったときは、無理してひとりで抱え込まず、すぐにケアマネジャーや専門知識を持った介護のプロに相談するようにしましょう。弄便に関するアドバイスはもちろんですが、それだけではなく、必要に応じて適切なケアが受けられるように手配してくれます。介護疲れによる共倒れを防ぐためにも、デイサービスやショートステイ、訪問介護などの介護サービスを活用し、介護者が息抜きできる時間を作ることも大切です。

すぐトイレに
連れていけるように
準備をしよう

弄便対策として、介護者の負担を軽減するためにも可能な限りはトイレで排泄できる環境を整えるのが大切です。トイレへ誘導できる方の場合は、あらかじめすぐにトイレに連れていけるように、手すりを設置してトイレへの安全な動線を確保するなどの環境を整えておきましょう。また、トイレへの移動が難しい方の場合は、寝室などベッドの近くに設置して使用できるポータブルトイレの利用を検討しましょう。介護保険の利用対象としては、手すりはレンタルまたは住宅改修、ポータブルトイレは特定福祉用具購入になります。詳しくはフランスベッドにご相談ください。

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