終活とは?
必要なものやはじめ方について

終活とは何か?終活で行う具体的なことや考えるべきこと、はじめるタイミングなど終活について紹介します

2020年8月25日

終活とは?

終活とは、人生の最期に向けて行う活動、事前準備のこと。
今後の介護や医療についての意向、亡くなったときの葬儀やお墓について、亡くなった後の遺産相続、生前から身の回りの物や財産を整理する生前整理など人生の最期を意識して準備を行うことです。

終活は、遺された家族や周囲の人に苦労をかけないために行うものと考える人が多いですが、実は自分自身のために行う前向きな活動でもあります。自分がこれまで歩んできた人生を振り返り、気持ちを整理することで「これからの人生を自分らしくどう生きるか」というライフプランを考えるきっかけになります。終活は、今後の人生をより充実したものにするための大切な活動なのです。

終活の取り組みについて

エンディングノート

家族や友人のために終活に関する伝えておきたいことを書いて残すノートをエンディングノートといいます。書き方や内容に制限はなく、自由に書くことができます。今までどのように生きてきたのかを書き記すことで後世に生きてきた証を残せますし、現在の自分の考えを整理でき、今後の生きがいを見つけるきっかけにもなります。ただし、遺言書のように法的な効力はないので注意しましょう。

以下は、エンディングノートに記載すると良い項目の例です。
参考に書く内容を自由に組み立ててみましょう。

●自分史(生い立ちから現在に至るまでの歴史、学歴、職歴、思い出の土地、趣味など)
●個人情報(本籍、年金手帳やマイナンバーカードといった重要情報とその保管場所など)
●家族情報(万が一の時に知らせてほしい親戚や知人の連絡先など)
●医療情報(かかりつけの病院名、病歴や持病、服用している医薬品など)
●保険情報(保険会社名、契約プラン、契約者名、保険金受取人など)
●財産情報(所有する預貯金や不動産、株や投資信託、貴金属など)
●介護の希望(入居したい施設や具体的な介護方針など)
●葬儀の希望(希望する葬儀の内容や納骨の方法、喪主に関してなど)
●遺品の扱い(趣味のコレクションや思い出の品など)
●デジタル情報(スマートフォン・インターネットのIDやパスワード、メールアドレスなど)
●家族や友人に残したいメッセージ(お礼や感謝の気持ちなど)

家族や友人など、エンディングノートを渡したい相手を考えながら書くと描きやすくなります。項目が多くなると大変になるので、一度で書こうとせず時間をかけて書きましょう。銀行やクレジットカードの暗証番号など第三者に渡ると危険な情報を記入する場合はノートの管理を徹底しましょう。

荷物の整理

身の回りの不要品を整理、処分しましょう。遺された家族にとって遺品整理は時間もお金もかかり大きな負担となります。家族の負担軽減のためにも、残すものと捨てるものに分けて不要なものは処分しましょう。迷うものは、1年間使わなければ処分するといったルールを決め判断しましょう。

趣味やコレクションなど思い入れが強く処分しにくいものもあるでしょう。このようなときは、同じ趣味を持つ方に譲渡、販売するなどしてみてはどうでしょうか。どうしても捨てられないものは、亡くなった後にこうしてほしいといった希望をエンディングノートに書き記しておくのもひとつです。

遺言書を書く

遺産相続などのトラブルを防ぐため、遺言書を残しておきましょう。
遺言書は何度も書き直すことができるので、思い立ったときに作成することをおすすめします。法的に有効な遺言書を残すためには、正しい書き方を守る必要があります。法的に有効な遺言書には大きく「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類があります。

【1.自筆証書遺言】

自筆証書遺言は、本人が自筆のみですべての記載を完了させた遺言書で、 ワープロやパソコンの使用は認められていません。(※財産目録についてのみパソコンでの作成が可能)民法に規定される、日付の記載、署名・押印、訂正時の処理などの規定をすべてクリアすることで法的に有効な遺言書となります。自筆証書遺言の場合、発見者が自分の都合のよいように書き換えるなどのリスクもあります。2020年7月よりスタートした自筆証書遺言の保管制度の利用など厳重な管理が必要です。

【2.公正証書遺言】

公正証書遺言は、法的な知識の深い「公証人」に作成を依頼する遺言書です。作成するときは、公証人と遺言者以外に2人以上の証人の同席が必要です。公証人は、遺言者が口頭で述べる内容を書類に記載、その後に記載した内容が間違っていないかを確認するため遺言者と証人に向かって記載内容を読み聞かせます。内容が正しければ、各自が署名・押印を行います。最後に公証人が適正なプロセスで作成されたことを確認、署名・押印をして手続きは完了です。時間と費用はかかりますが、公証人というプロが作るため、遺言書が無効になる心配はなく、意向を正確に書いてもらうことができます。

【3.秘密証書遺言】

秘密証書遺言は、自筆以外のパソコンで作成したものでも可能です。
遺言内容は秘密にしたままでも大丈夫ですが、公証人と遺言者以外に2人以上の証人に確認してもらう必要があり、封入・封印が必要になります。

公正証書遺言と違うのは公証人・証人は封紙上に署名・押印しますが遺言書の存在を証明するだけで遺言書の中身を確認することはありません。そのため後になって不足している内容が見つかることもあります。遺言書が無効になる可能性もあるので、秘密証書遺言の作成には細心の注意が必要です。

葬儀の準備

最近は様々な葬儀のかたちがあります。どのようなお葬式にして欲しいか、誰を呼んで欲しいかなどの希望を事前に考えて準備しておきましょう。 遺影用に自分らしい写真を撮影して残しておくなどの準備もあります。

【葬儀の生前契約】

生前から葬儀の契約をしておくことができます。葬儀の演出について予算や内容を比較しながら自分の好みの葬儀を選ぶことができます。
亡くなったあとに家族が慌てて葬儀社を探す手間が省けるのもメリットのひとつです。トラブル防止のためプランの見直し、解約は可能か、違約金・年会費の有無などを事前に確認しておきましょう。生前契約を知らずに家族が葬儀を行ってしまう場合もあるので、契約する際は必ず家族に伝えておきましょう。

【生前葬】

生前葬は生きている間に葬儀を行うため自分の葬儀に参加することができます。お世話になった人たちに直接感謝の気持ちやお別れの言葉を伝えられるのが大きなメリットです。祭壇や会場の設営など、形式にこだわる必要がないため費用も抑えられます。また、葬儀の内容を自由に決めることができ、プレゼントの贈呈やビンゴ大会、カラオケ大会など楽しくユニークな演出にすることもできます。生前葬に慣れていない参列者への配慮を忘れず、ドレスコードや香典など疑問や不安になりやすい点については事前にお知らせしましょう。生前葬を行った場合でも、実際に亡くなったときには納棺や火葬が行われます。宗教上の理由で再び葬儀を行う可能性もあるため、死後の葬儀方法についても決めておくことが必要になります。

お墓を決める

最近は先祖代々のお墓である家墓だけではなく、共同墓や納骨堂、樹木葬墓地など、お墓の種類も様々になっています。予算や立地、埋葬方法など、家族と話し合いながら希望に沿ったお墓を選びましょう。相続税がかからないことから生前にお墓を建てる生前建墓も増えています。ただし、墓地を確保した時点から管理料などの費用が発生するため注意しましょう。

お墓は不要という方には、散骨や樹木葬のような自然葬や永代供養という方法があります。散骨は許可が必要な自治体や禁止の場合もあるので注意しましょう。

お金の計画

亡くなった後は、家族間で財産相続が行われます。故人の財産について情報が不足していると、調査に時間がかかり必要な手続きがスムーズに行えないなど遺族への負担が増えます。整理できていない財産が見つかれば、誰が相続するといったトラブルになることもあるため、所有する財産の情報をまとめておくことが大切です。

最初に、家や土地の権利書、株券など財産にかかわる書面を1ヶ所にまとめましょう。次に、どんな財産を持っているかという情報を書面やエンディングノートなどに書き出します。絵画や骨董品などの美術的に価値の高いものも遺産として扱われるため、情報を忘れずに記入しましょう。美術品や骨董品などを相続する場合は、その価値によって税額が決められるため専門家による鑑定が必要です。負債や借金といったマイナスの財産も相続の対象として扱われるためきちんとノートに書き記しておきましょう。相続に関することはエンディングノートではなく法的な効力のある遺言書に残しておくことが大切です。

終活をはじめる年齢

終活をはじめる年齢に決まりはありません。最近では20、 30代から終活を考えている人もいますが、終活は死を意識する必要があるため、何かきっかけがないとはじめにくいかもしれません。
終活は荷物の整理やエンディングノートの作成など様々な作業が必要となるため、ある程度の時間を要します。定年を迎えた後や子供が就職、結婚した後など人生の節目をきっかけにするとはじめやすいかもしれません。

終活の意味・考えるべきこと

終活をしてご自身が亡くなった後の準備をすることは、家族の負担が軽減されるだけでなく、今後の人生について深く考えることができるという大きなメリットがあります。「事故で命を落としたら…」、「病気で長期入院を余儀なくされたら…」という不安を生前整理で解決しておけば、その後の余生をより快適に過ごせるようになります。
終活は、自分を見つめ限りある人生をより充実したものにするための大切な活動です。老後を前向きに過ごすために、人生の最期としっかり向き合ってみてはいかがでしょうか。