よくあるご質問介助者が行う準備・心構えについて

介護における自立支援とは?

自立支援とは、できる限り自分の意思や力で生活ができるようにサポートすることです。日本は、世界規模で見てもとくに高齢化が進んでおり、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」や「医療費の増大」などが大きな問題となっています。こうした問題を解決するためには、高齢者や障害者が日常生活を送れるような自立支援のサポートが必要なのです。

自立支援の目的は、寝たきりの高齢者や障害者を減らすことにあります。寝たきりの状態は、病気やケガなどで体の機能が低下したからなるのではなく、治療のため安静にすることで、日常生活に必要な動作を行わなくなったために、体の機能が低下していることを指します。つまり、日常生活に必要な動作をできる限り自分で行うようにすることで、介護者の人数を減らすことができるのです。

高齢者や障害者の自立に大切なのは、日常生活において自分でできる動作を増やしていくことです。そのために、介護施設や訪問介護施設などの多くで、「水分を摂取すること」、「栄養のある食事を取ること」、「トイレで排泄すること」、「歩行や体を動かすこと」の4つを、日常生活に必要な基本動作のポイントとして介護を行っています。水分や栄養をしっかり取ることで、体調が安定し体力も向上するほか、適度に体を動かすことで運動機能の回復にもつながっていくのです。

高齢者や障害者自身の意思によって行動することが、日常生活において自立するための重要な要素となります。介護する側が全て決めてしまい、一方的に意見を押し付けるようなやり方は自立支援とはいえません。介護における自立支援では、介護者本人が意思を持って生活できるように、本人が何を望んでいるかを理解し、選択の自由を尊重することがポイントなのです。また、選択の自由や自分で行うという意思を奪わないような働きかけも大切な要素となります。

自立支援を行ううえで、解らないことや相談事がある場合は、介護や生活支援における専門職員が居る「地域包括支援センター」に相談するのもよいでしょう。地域包括支援センターの詳細ついては、以下のリンクを参照してください。

地域包括支援センターとはどんなところなの?

2018.09.30