介護耳より情報2023年12月号(Vol.171)

編集協力:シルバー産業新聞社

24年改定 報酬簡素化
加算の基本報酬組込も

 厚労省は9月15日、社会保障審議会介護給付費分科会を開催した。介護保険制度創設時に比べ、加算の種類が大幅に増加しているとして、介護サービス事業所の負担軽減や利用者への分かりやすさのために報酬体系の簡素化について議論され、算定率の高い加算は基本報酬に含めるなどの対応が俎上に上げられた。
 制度創設時と現在の加算数を比べると、訪問介護は3から22、通所介護は5から31に、特養は8から65に、老健は8から71などに増加。サービスコード数も居宅サービス全体で1,173から8,921に、施設系サービスも581から7,849に増加している(表1・2)。
 委員からは報酬体系を簡素化して国民に分かりやすくすることは、制度維持のためにも進めるべきと概ね賛同する意見が聞かれた。その上で、「算定率が高い加算を基本報酬に含める場合は、加算単位をそのまま上乗せすべき」(全国老施協)、「取得率の高さだけでなく、それぞれの趣旨やサービス状況を踏まえて、継続の要否をデータに基づいて個別に整理する必要がある」(経団連)などの要望が出された。

処遇改善3加算 一本化の方向
 また、介護職員の処遇改善に関する加算は、介護職員処遇改善加算(2012年4月創設)、介護職員等特定処遇改善加算(19年10月創設)、介護職員等ベースアップ等支援加算(22年10月創設)の3種類があり、これまで介護職員1人7万5,000円の賃上げを実現した。
 一方で3加算によって介護福祉士の配置割合や加算額の3分の2を職員のベースアップに充てるなどの要件があり、事務負担の大きさが問題視されてきた。今回、厚労省から添付書類の簡素化など事務処理の負担軽減をめざすとともに、生産性の観点から「職場環境等の要件」見直しも行い、3加算の1本化が提起された。委員からも一本化を進めるべきとの意見が出された。

 介護保険は、2000年創設時は利用者が自らサービスの選択ができるようにシンプルな制度設計で始まったが、介護給付から予防給付が分離された2006年以降は加算減算の創設によって国が事業者のサービスの方向性を誘導する仕組みになった。しかし今回の報酬簡素化の動向によっては、加算の本体報酬への組込が実質減算になるおそれがあることから、全国老施協は加算額をそのまま基本報酬に上乗せするよう要望している。

BCP策定完了 感染症29.3%
自然災害26.8% 23年7月時点

 厚労省は9月21日、今年7月時点の介護事業所の感染症・自然災害に関する事業継続計画(BCP)策定状況を発表した。調査時点での策定完了は26~29%、策定中54%、未着手15~17%で、小規模事業所で未着手の割合が高い結果になった(グラフ1・2)。21年改定において介護保険全サービス事業所でBCP策定が義務づけとなり、24年3月末が策定期限になっている。
 サービス別にみると、策定完了が多いのは、感染症で短期入所系46%、特養45%、特定施設40%で、自然災害では特養45%、短期入所系37~42%、定期巡回36%など、施設系サービスの策定が比較的に進んでいる。
 BCP策定にあたり7~8割の事業所で、厚労省の業務継続ガイドラインやBCPひな形を活用がされていた。

5類移行後のテレビ電話等の活用状況 対面とテレビ電話併用46%
 テレビ電話等の導入事業所の7割以上で感染症拡大のリスクの減少に役立ったとしたが、5類移行後もテレビ電話等を導入している割合は64%、導入していないのは29%だった。
 5類移行後の会議について、全面的なテレビ電話等の活用は6%、全面的に対面に戻しての開催17%、一部対面に戻してテレビ電話との併用するケースが最も多く46%、その他22%という結果だった。

 24年3月末を策定期限とされる介護保険事業所のBCP策定について、24年改正を審議する社会保障審議会の場では具体的な検討は進んでいない。
 24年4月以降の対応については、今後の策定などの状況をみて検討されることが考えられる。

10人に1人が80歳以上に 高齢者29.1%
世界トップ 総務省推計

 総務省が公表した人口推計によると、65歳以上の高齢者は1950年以降初めて前年より1万人減少して、3,623万人になった。総人口に占める割合は、前年比0.1ポイント増の29.1%となり、過去最高を更新した。(世界トップ) 男女別では、男性が1,572万人(前年比1万人減)、女性は2,051万人(同71万人増)。80歳以上は1,259万人(同27万人増)で、総人口の10.1%となった。

 80歳以上人口が人口の1割になったが、年齢層別の介護給付費をみると、75~79歳が年14.0万円であるのに対して、80~84歳は年33.1万円、85~89歳は年71.3万円、90~94歳は143.6万円と、5歳ごとに倍増している。

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