介護耳より情報2022年6月号(Vol.153)

編集協力:シルバー産業新聞社

2022年6月1日

2024年改正へ議論キックオフ
3月24日介護保険部会

厚労省は3月24日、社会保障審議会介護保険部会(部会長・菊地馨実=早稲田大学法学部学術院教授)を開催し、2024年度の介護保険法改正に向けた議論を開始した。3年ごとに制度と介護報酬を見直す介護保険制度。次の第9期(24~26年度)中で、団塊の世代(1947~49年生まれ)全員が75歳になる2025年を迎える。
2015年~35年までの20年間には、85歳人口は倍増し1,000万人を超える一方で、2040年までに日本の現役世代(20~64歳)は、およそ1,000万人の減少が予測される。席上、部会委員の江澤和彦・日本医師会常任理事は、こうした医療・介護ニーズが増大する一方、支え手である現役世代が減少する状況を「国難」と表現し、制度の抜本見直しの検討を呼びかけた。
今後、年内の取りまとめに向けて活発な議論が予想される。

新任の介護保険部会長の菊地氏は、育児や若年世代の受給拡大を検討する政府の全世代型社会保障構築会議や、介護職の月9,000円アップを推進した公的価格評価検討委員会のメンバーでもある。高齢者が社会保障費の7割を受給する現状の中で、介護保険改正に向けてどのような舵取り役を果たすのか注目される。7月の参院選がすむと、次期改正の「給付と負担」の論議が高まる。

国家試験合格者発表
介護福祉士合格者6万人超
(合格率72%に)

福祉・介護関連資格の国家試験の合格者が順次発表された。介護福祉士は、受験者8万3,082人(前年比1,401人減)、合格者6万99人(同124人増)で、合格率は過去2番目に多い72.3%になった。年齢別では、41~50歳が26.6%で最多、21~30歳が24.4%、31~40歳が19.7%、51~60歳が17.8%、61歳以上は3.7%だった。
介護福祉士のEPA合格者は374人(累計2,136人)。合格率は36.9%だった。

表・福祉介護関連国家試験結果。90%以上の高合格率は、助産師99.4%、歯科衛生士95.5%、医師91.7%、看護師91.3%の4職種。最も低いのは、社会福祉士の31.1%。

新設「栄養マネジメント強化加算」
介護保険施設2~3割算定に
ミールラウンドを評価

介護保険21年改定で、管理栄養士配置(50対1)や、食事の状態を確認・評価するミールラウンドを要件とする「栄養マネジメント強化加算」が新設された。21年11月審査分で、同加算の取得率(加算算定日数/基本報酬算定日数)は、特養22.1%、地域密着型特養31.3%、老健26.3%、介護医療院23.1%と、加算取得が進んでいる。
同加算のミールラウンドにおいて、低栄養状態またはそのおそれのある入所者に対して、医師、歯科医師、管理栄養士、看護師、ケアマネジャー等が共同して作成した栄養ケア計画に従い、食事の観察を週三回以上行い対処するとともに、入所者ごとの栄養状態等の情報を厚労省に提出し、厚労省からのフィードバック情報を活用する必要がある。

介護分野における管理栄養士の役割の重要性が制度改定ごとに大きくなっている。「科学的介護推進体制加算」では口腔・栄養の項目が多いほか、「自立支援促進加算」では本人の生活様式や嗜好に応じた食事の提供が位置づけられている。低栄養状態では、ケアがその効果を発揮できない。

21年介護職員平均給与7,380円増
介護従事者処遇調査

21年度介護従事者処遇状況等調査(21年9月実施)によると、21年9月時点の介護職員の平均給与額(月給・常勤、年収の1カ月分)は31万5,460円で、前年比7,380円(2.4%)増となった。介護職員等特定処遇改善加算の取得事業所では、31万3,190円(前年比7,780円、2.5%増)となり、上げ幅が上回っている。
職種別の平均給与をみると、高い順に看護職員36万9,760円、PT・OT・ST・機能訓練指導員35万1,230円、生活相談員・支援相談員33万6,830円、ケアマネジャー33万2,640円、介護職員31万5,640円、管理栄養士・栄養士31万1,840円、事務職員30万830円、調理員25万9,290円だった。

介護人材不足への対処として介護職員処遇改善施策がスタートして12年。ベースとなる介護職員処遇改善加算の取得率は94.1%まで引き上がった。これまでの引き上げ額は7.5万円相当。介護職員数は2019年度の実数で211万人、2040年度の必要数280万人まで69万人の確保が求められる状況にある。

厚労省老健局に
「介護業務効率化・生産性向上推進室」
「保険者機能推進室」設置

厚労省は4月1日、老健局内に新たに「介護業務効率化・生産性向上推進室」と「保険者機能推進室」を設置した。
「介護業務効率化・生産性向上推進室」は、高齢者支援課に置いて、これまで認知症施策・地域介護推進課が所管してきた生産性向上ガイドライン(居住系サービス分)や、総務課の所管だった文書負担軽減とともに、同課が担ってきた介護ロボットの研究・開発・普及のための企画立案など、業務効率化に関する施策を集約する。
「保険者機能強化支援室」はどの課にも属さず、老健局内の各課が連携して、地域包括ケアシステム構築・推進への保険者支援を行っていく。

新設の2室が担うのは、2040年に向けて介護ニーズの増大と介護人材の枯渇や、人口減少に伴う地域力の低下という介護保険の最大課題。各省や他省庁にまたがる課題でもあり、フットワークを軽くする。

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