よくあるご質問

介助者が行う準備・心構えについて

Q.

介護費用はどのくらいかかる?

介護費用は人によって変わってきますが、月に6万円弱を目安と考えてよいでしょう。厚生労働省が調査した要介護者の平均介護費と平均医療費は、月額で57,161円です。介護費用に医療費も合わせた数字なので、正確な介護費用の平均ではありませんが、要介護者にかかる費用という意味では参考になる数値です。

ただし、介護費の個人差はとても大きなものです。要介護度、要介護者本人の収入、自宅と施設のどちらで介護を受けるのかなど、それぞれの事情により介護費は変化し、利用可能な制度も異なります。そして要介護度が高くなるほど支出も増えますが、逆に回復して要介護度が低くなれば支出も減ります。介護費用は変化するものと思っておきましょう。

介護は月々の費用だけでなく、初期費用のことも考えなければいけません。自宅で介護を行うのなら、手すりの設置やバリアフリー化などの改修も必要になりますし、福祉用具を揃えるにも費用がかかります。しかし多額の改修費を支払って設備を整えても、要介護者が施設に入所したり、引っ越しをしたりしてそれらが不要になることや、逆に設備を整えていないのに自宅介護が長引き、介護をする側もされる側も身体を壊してしまうことがあります。

つまり介護に入るための準備は、先を見越して慎重に考える必要が出てきます。このようなときに便利なのが、福祉用具貸与制度です。レンタルであれば必要な間だけ福祉用具を利用でき、移動用リフトや自動排泄装置などの本格的な設備を試すことも可能です。ベッドや車いすのクッションなどが体に合っているかを確認することもできるので、購入の前にレンタルで試してみるのもひとつの方法です。

福祉用具のレンタルについては以下にて説明します。

福祉用具貸与ってどんな制度?

また施設に入所する場合も、一部の有料老人ホームでは、入所一時金という初期費用が必要な場合があります。入所一時金とは、その施設を終身利用するために支払う費用です。入所一時金が無料の有料老人ホームもありますが、その分月額の利用料は高い傾向があり、入所一時金が無料だからといって必ずしも経済的とは限らないので注意しましょう。

介護と決して切り離すことのできない費用の問題ですが、介護保険の高額介護サービス費や、後期高齢者医療制度の高額療養費、市区町村によって定められた助成金の制度を利用できる場合もあります。介護費用の節約になりますので、介護が必要になったときに利用できる制度がないか調べてみることをおすすめします。

2018.09.30