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今のうちに知っておきたい!リバースモーゲージについて
急速な高齢化で、老後の生活資金が気になる人も多い中、リバースモーゲージという言葉を聞いたことはありますか?自宅の資産価値を活かした融資制度で、老後の資金が作れる方法として注目が集まっています。今回はリバースモーゲージの利用方法について詳しく紹介します。
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージとは、持ち家(自宅)を担保とし、銀行や自治体から融資を受けることです。借りたお金は、死亡時に自宅を売却することで一括返済します。このシステムは、1960年代からアメリカで導入されはじめ、日本でも1981年に武蔵野市がはじめて導入しました。一般の住宅ローンは、銀行から借りたお金で住宅を購入しますが、リバースモーゲージは、すでに所有する住宅を元にお金を借りることから、「逆抵当融資方式」または「逆住宅ローン」とも呼ばれています。
リバースモーゲージに高い注目が集まる理由
総務省の「全国消費実態調査(平成26年)」によると、70歳以上の1人当たりの資産は、平均で4759万円となっており、借金はほぼゼロ。リバースモーゲージを利用するには、約1,000万円あれば可能で、都心であればマンションも利用可能な場合もあります。このように、自宅を所有したまま融資が受けられるリバースモーゲージに大勢の関心が集まっています。また、リバースモーゲージを使った融資には、次の3つの方法があります。
・年金方式(毎月または毎年一定の額が融資される方法)
・一括融資方式(まとまった金額を一括して融資される方法)
・随時融資方式(決められた金額枠の中で好きなだけ融資される方法)
リバースモーゲージの申込先は2種類
リバースモーゲージには、公的機関と民間の金融機関が提供する2種類があります。
それぞれの特徴について紹介します。
【公的機関のリバースモーゲージ】
公的機関のリバースモーゲージには、厚生労働省が定めた「生活福祉金貸付制度」や、各自治体の社会福祉協議会が窓口となる「長期生活支援貸付制度」のほか、住宅支援機構の「リ・バース60」などがあります。もともと社会福祉サービスが目的で、民間と比べて利益追求が第一でなないため金利負担も軽く、自治体によっては無利息で提供しているところもあります。しかし利用するには、年齢条件や同居人の有無など各自治体が定める条件があるため、細かい確認が必要になります。また、月々の生活支援が目的のため、一括で融資が受けられない制約もあります。
【民間の金融機関のリバースモーゲージ】
民間のリバースモーゲージには、都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行、信用金庫などの金融機関があります。公的機関との違いは、対象年齢が低いため早期退職者も利用しやすいメリットがあります。その他、まとめて一括で融資が受けられるなど、利用者のニーズに合わせたサービスを提供しています。ただし民間は利益も追求しているので、金利は高い傾向にあります。
高齢化が急速に進む中、老後の生活費をどう捻出するか心配する人も多いでしょう。リバースモーゲージは、すでに所有している持ち家を担保にした融資制度ですが、その存在を知らない人も未だ多く、蓋を開けてみれば活用できる人も潜在的にいるのではないでしょうか?まずはお近くの窓口に相談し、老後の生活プランを再検討してみることをおすすめします。
2020.07.16