介護の仕事について
介護福祉士と社会福祉士の違いは?
介護福祉士と社会福祉士は、どちらも福祉にかかわる仕事です。両者の名前はよく似ているものの、仕事の内容は大きく異なります。ここでは両者の違いについて解説していきます。
【介護福祉士と社会福祉士の仕事内容の違い】
介護福祉士は、介護の最前線に立ち、入浴や食事、排泄、移動の介助といったように直接介護を行います。介護に関する深い知識、高いスキルが必要になります。また、動くことの多い仕事ですので、体力も必要です。一方、社会福祉士は原則として、介護に直接携わることはありません。身体上、精神上の障害を抱えている人を対象として福祉に関する相談に応じ、さまざまな制度の利用方法などを助言・指導することが業務の中心になります。そのため、福祉・法律・制度について豊富な知識が必要とされています。また、利用者それぞれに、より的確な提案をするために、カウンセリングの技術も必須となります。介護福祉士が直接介護のプロフェッショナルであるのに対し、社会福祉士は相談援助のプロフェッショナルと言えるでしょう。
【介護福祉士と社会福祉士の資格取得方法の違い】
介護福祉士の資格を取得するためには、介護福祉士国家試験に合格しなければなりません。介護福祉士国家試験を受けるためには、「3年以上の実務経験+実務者研修」、「福祉系高校の卒業または、福祉系特例高校の卒業+9ヶ月以上の実務経験」、「介護福祉士養成施設の卒業」のうち、いずれかの要件を満たしている必要があります。また、介護福祉士養成施設修了者に関しては、卒業年度によって筆記試験が免除されていることがあります。
社会福祉士の資格を取得するためには、社会福祉士国家試験に合格しなければなりません。社会福祉士国家試験を受けるために選べるルートは11通りもありますが、その多くで1年以上の実務経験が必要です。また、どのパターンでも福祉系学校または、養成施設での経験が必須となっています。
【介護福祉士と社会福祉士の試験における難易度の違い】
介護福祉士の試験内容は基礎的なものとされており、合格率も60~70%台です。そのため、介護福祉士の合格者数は、社会福祉士の合格者数の5~9倍と言われています。一方、社会福祉士は受験資格を得るのが難しく、国家試験の内容も非常に難度が高いことで知られています。厚生労働省が公表している試験の合格率は20%台を推移しており、決して高いとは言えません。
2018.09.30