高齢者のなかには、ベッドから起き上がることが難しい人もいます。ここでは、高齢者にとって役立つ、「楽に起き上がれる方法」を紹介します。起き上がり介助の方法も、あわせて解説しますので、参考にしてみてください。
【高齢者がベッドから楽に起き上がる方法】
トイレや食事の度に介助が必要になると、介護者にとっても高齢者にとっても負担になります。身体機能が弱っている高齢者でもちょっとしたコツをつかめば自力で起き上がれるようになる場合があります。楽に起き上がる手順を以下に紹介します。
- まず、仰向けに寝ている体を横向きにします。そのとき、体の下になるほうの腕は前に60度ほど開いておきます。
- 横向きになった体とベッドの間に空間を作るようにして、体の下にあるほうの腕を90度くらいに曲げます。この時点で、横向きの体は肘で支えられている状態になります。
- 肘立ちになって背中がベッドから離れたら、体の下にあるほうの先ほど曲げた腕を伸ばします。そのとき、ベッドをしっかりと手のひらで押しながら伸ばします。そうすれば、座った状態まで起き上がれるでしょう。
【高齢者がベッドから起き上がる時の介助】
どうしても自力で起き上がることが難しい場合は、介助が必要です。一般的な起き上がり介助の方法を紹介します。この方法を実践するためには、ベッドの脇に少し太めのひもをつけておく必要があります。
- まず、ベッド脇につけられたひもを、本人に片方の手で握ってもらいます。このとき、本人の腕は前に60度ほど開くようにしてください。
- 介護者は本人に覆いかぶさるようにして、首の後ろに片腕をまわします。
- 本人の空いているほうの腕を、介護者の首の後ろにまわします。この時点で、片方の手はベッド脇のひもを握り、片方の腕は介護者の首の後ろにまわっているはずです。
- 介護者が体を引き起こすと、体の下にある腕は曲がり、肘立ちの状態になります。そこで、本人にひもを離してもらいます。本人の体は半分ほど起き上がっている状態ですので、あとは、体の下のほうにある手でベッドを押してもらい、同じタイミングで介護者は本人の体を引き起こしましょう。座った状態になります。
2018.09.30