自動寝返り支援ベッドで
介護現場の労働力問題を解決

【医療法人社団悠愛会での活用事例】

医療介護の現場で、自力で寝返りのできない患者・利用者の体位変換は重労働です。多くの施設・病院では、寝返り介助を人の力に頼っているため、介助者が腰を痛める大きな原因となっています。しかし、寝返りをベッドが自動で行えば、介助者の負担は大きく減り、腰痛悪化による苦痛や離職も避けられるかもしれない。そこでフランスベッドは利用者の安全性・快適性と介護労力削減を願って、自動寝返りベッドを開発いたしました。今回は医療法人社団悠愛会(山形県)様での活用事例をご紹介します。

全室に自動寝返り支援ベッドが導入された介護老人保健施設「さくらパレス」
全室に自動寝返り支援ベッドが導入された介護老人保健施設「さくらパレス」

施設の全200台を新規自動寝返りベッドに

医療法人社団悠愛会は、山形県内3カ所に医療介護福祉の拠点を持ちます。1982年に山形市で大島医院を開業したのを皮切りに、95年に介護老人保健施設「さくらパレス」(山形市)、98年「メルヘン」(東村山郡)、2003年「あこがれ」(天童市)をグループ展開してきました。クリニックを中心に介護老人保健施設、通所・訪問系サービス、居宅介護支援、地域包括支援センターなど幅広い機能を提供しています。

同グループでは、2002年の「あこがれ」展開と同時に、フランスベッドの「自動寝返り支援ベッド」(旧モデル)200台を導入しました。

当時から、ベッドから落ちた場合の重症化のリスクを防ぐため、介護ベッドの主流は低床でした。しかし、実は低床ベッドと高床ベッドで骨折のリスクはあまり変わらず、ベッドの高さを問題にするより床材をクッション性のあるものにする方が効果的ということが分かったのです。

施設の全200台を新規自動寝返りベッドに

自動寝返りベッドの導入で離職率が大幅に低下

導入した「あこがれ」では、離職率が大幅に低下しました。これを受け、既存の施設にも同じベッドを入れることに。しかし、「自動寝返り支援ベッド」はもう製造中止になっていた製品でした。それに対して悠愛会は「何としてでも欲しい。どんな条件なら作ってもらえるのか」と直談判。この熱意が「自動寝返り支援ベッド」の再開発に繋がりました。

導入した直後から、施設の職員からは「仕事がとても楽になった」という声が上がるほど。特に効果を発揮したのが夜間の体位変換でした。これは介助者が楽なだけでなく、利用者にも大きな利点があります。通常は2時間ごとに人の力で支えて寝返りを打たせるのですが、その動作が気になって起きてしまう利用者もいます。認知症の方などはそれにより大声を上げてしまうこともあり、夜間の施設はそうした声でざわめいていることが多いのですが、導入した「あこがれ」はとても静かになりました。くわえて、「夜勤は休む間もない」といわれるのが介護現場の常識ですが、「あこがれ」では職員は仮眠が取れるほど、余裕が生まれました。

自動寝返り支援ベッド FB-640を導入後のアンケート結果自動寝返り支援ベッド FB-640を導入後のアンケート結果

労働力不足を設備投資で補う時代

自動寝返り支援ベッドを用いた標準的な体位変換では、2時間ごとに右か左にベッドを5度傾けます。ゆっくりと時間をかけて行うので、ベッドが動いたことに気づかない人もいます。その2時間後には先ほどの逆側に傾け、傾く角度や動作にかける時間、何時間ごとに動かすかなどは、利用者に応じてきめ細かく設定できます。さらに胃ろう施術後の利用者には、上半身を起こしてわずかに横に傾ける「胃ろうモード」も、現場の要望で搭載されました。  介護者を悩ませているのが、褥瘡の予防のために行っている体位変換による腰痛です。これは介護者にとっての職業病ともいえます。体位変換は介護者の腰痛原因の3分の1といわれていますが、「自動寝返り支援ベッド」でほぼ解消できるようになりました。

就職氷河期の2000年代初めから2010年頃まではで人材に余裕があり、離職者の穴を補充することも可能でした。しかし近年、業界全体で人手不足が顕著になり、それを設備投資で補わなければ立ち行かなくなっています。特に地方は都会より総労働人口の減少が著しく、介護業界の離職率を減らすには、設備投資は必須となってくるでしょう。

介護労働軽減型「自動寝返り支援ベッド FB-640」介護労働軽減型「自動寝返り支援ベッド FB-640」

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